2009年08月30日

ありがとう以上の

 だいたいぼくは、ほんとうに自分の気に入った人間の名は、
 絶対にひとに打ち明けないことにしている。
 名を明かすのは、その人間の一部をあけ渡してしまうような気がするのだ。


 新潮文庫 『ドリアン・グレイの肖像』 オスカー・ワイルド (訳: 福田恆存) p16

だから今は、もうちょっとしまっておきたい気がするのだ。
Thank you anyone who can live "No day but today".

無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、クレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
 ウェブハクシュ

>追・追記 9/1 16:10 コメントありがとうございます
posted by Riccazow at 20:30 | TrackBack(0) | ひとりごちる

2009年08月29日

夏の揺れ

さんざん悩んで行くのをやめた。 だから今日は家で静かに過ごしていたのです。
ほんとうは、とある公演の13時半開演のチケットを持っていたのだけど
行けば体じゅうの水という水を揺さぶられてしまうことはわかっているし、
揺さぶられた感情を一日で静められる自信もなかったから、
会場の真ん中にひとつの空席をつくってしまった。

どうしても、明日で最後の 『RENT』 の座席に
心をからっぽに座っていたいという気持ちがあったのだな。

劇場に足を運ぶこともスケートを観ることも情報を採り入れることも本を読むことも何も、
日々麗しいごちそうを摂取するみたく、せっせと大量につめこむことは、
食べすぎで常に内臓が満たされていると五感が鈍くなる状況によく似ている。
このところの夏の揺れを消化するにも、ちょうどよかったかも知れない。

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2009年08月27日

『ドリアン・グレイの肖像』 8/26 ソワレ

the picture of dorian gray
世田谷パブリックシアター
1階 G列 上手

ドリアン・グレイ: 山本耕史
シビル・ヴェイン/ヘッティ・マートン: 須藤温子
バジル・ホールウォード/阿片窟の男: 伊達暁
ジェイムズ・ヴェイン/バジルの執事/ドリアンの執事: 米村亮太朗
アラン・キャンベル/ジョージ・ファーモア: 三上市朗
ヘンリー・ウォットン: 加納幸和

作: オスカー・ワイルド
構成・演出: 鈴木勝秀


         −−−−−−−−−−−−−−−

2006年以来、心のどこかでずっと忘れることができずにいた
『トーチソング・トリロジー』 に感じた世界観がぞわぞわ蘇ってきたのは先月、
『異人たちとの夏』 を観終えた日比谷、路上でのこと。
その日初めて 『トーチソング〜』 の演出家が同じくスズカツさんだったことを知り、
ほう…  そうでしたか、そういうことでしたかと。


 心をかきむしられるものは
 目に見えないものだ
 声、音、匂い……


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posted by Riccazow at 19:39 | TrackBack(0) | 舞台観劇感想

2009年08月21日

『RENT (The Broadway Tour) 』 8/19 マチネ

AnsonyRapp AdamPascal
赤坂ACTシアター
1階 C列 センター

ロジャー: アダム・パスカル (OBC)
マーク: アンソニー・ラップ (OBC)
コリンズ: マイケル・マックエルロイ
ベニー: ジャック・C・スミス
ジョアン: ハニーファ・ウッド
エンジェル: ジャスティン・ジョンストン
ミミ: レクシー・ローソン
モーリーン: ニコレット・ハート

トレイシー・マクダウェル ジョン・ワトソン グウェン・スチュワート (OBC)
アダム・ハルピン テリー・リヨン アンディ・セニョール 高良結香


         −−−−−−−−−−−−−−−

ベニーからの電話を受けるマークとロジャーを、くるくる動く二人の表情を、
いつかみた夢のようなもやの中にいるみたいに、
ロジャーがロジャーすぎて、マークがマークすぎるという何ら当たり前の光景に、
見届けている今、今、今、今が奇跡であることさえわからなくなりかけながら。
まるでぜんぜんうまく言えないんだけど。
つづきを読む> 【追記 8/23 10:50 コメントありがとうございます】
タグ:RENT
posted by Riccazow at 22:55 | TrackBack(0) | 舞台観劇感想

2009年08月19日

Sunday Blue, Green, Purple, Yellow, Red,

Jonathan Larson Tribute Concert のあとに少し聴いた以来だから8ヶ月ぶり、
昨夜、久々に 『Tick, Tick...Boom!』 を聴いていたら、
ふいに真っ白なキャンバスを前に、ジョルジュ・スーラが歌い始めそうになる。
Order, Design, Tension, Balance, Right……

ううん、そんなはずはないのだけど。 だってわたしが聴いているのは
スティーブン・ソンドハイムの 『SUNDAY in the PARK with GEORGE』 じゃなくて
ジョナサン・ラーソンの 『Tick, Tick...Boom!』
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タグ:RENT
posted by Riccazow at 11:56 | TrackBack(0) | 舞台つれづれ

2009年08月18日

そして "Seasons Of Love" の意味を理解した。

rent


 派手に飾らず――
 黒と白だけ
 ありのままの姿よ

 "9月7日"
 "最終公演"


2008年9月、RENT最終公演のネダーランダー劇場に向かう車中、
最終公演の看板を見つけたレネー (ミミ役) の短い言葉が、とても美しかった。

RENT Filmed LIVE on Broadway を買ってしまった。
あと一枚チケットがある RENT @赤坂ACT 観劇後でいいと思っていたのだけど、
この特典映像を先に見ることができてほんとうによかった。(*1)
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タグ:RENT
posted by Riccazow at 01:42 | TrackBack(0) | 舞台つれづれ

2009年08月17日

『ブラッド・ブラザーズ』 8/15 マチネ

blood brothers
日比谷 シアタークリエ
1階 7列 センター

ミッキー: 武田真治
エディ: 岡田浩暉
リンダ: 鈴木亜美
ミセス・ジョンストン: 金志賢
ミセス・ライオンズ: 久世星佳
ミスター・ライオンズ: 金澤博
サミー: 伊藤明賢
ナレーター: 下村尊則

池谷祐子 栗栖裕之 白木原しのぶ 戸室政勝 西原純


         −−−−−−−−−−−−−−−

 すべてが借り物

 かりそめの暮らし
 手にしたものは消えていく
 見えない支払いが残される

生まれたばかりの双子を見つめながら、ジョンストン夫人が歌っていた。
ああ、"「タラントン」のたとえ" (新約聖書) だなと思った。
――すべては神からの借り物であり、清算の時がくる。

二人の女性それぞれが神から借りた命をただ受け入れ、
与えられた円の内側を大切に生きていく幸せを選びさえすれば。
けれど人間の業の深さが、そうはさせない。

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posted by Riccazow at 00:18 | TrackBack(0) | 舞台観劇感想

2009年08月16日

THE ICE 2009 にて 〔4. 思い出したこと少し〕

記憶の信号が脳からキーボードにアウトプットされる過程で
つづきがするする引き出されたり、思いがけない感情に気づくことって本当に多いもので、
だから記録はなるべく残しておきたいと思っているのだけど、
(誰のためでもなく、おとろえゆく脳の記憶装置=海馬のために… 笑)
連休前に殺到した駆け込み仕事と、RENTオリキャス来日とで、
THE ICE が曖昧なまますっかり放置されていたのだった。

安藤美姫嬢の "Bring in 'da Noise, Bring in 'da Funk" がかっこよすぎた件、
ああこれはメディアの話題づくり (セクシー衣装) にまんまと騙されたなと思った。
彼女の曲に対する解釈のほうが、衣装の露出云々よりも遥かにまさっているものだから、
セクシーだの派手だの表層だけを捉えて報道されていたそれらすべて、
氷の上で 静かに 抑え付けられていたのが見事だった。
DOI の録画をちゃんと観ていなかったので、生で観てようやく気づくという。

他にもいちいちかわいすぎるリッポンくんとか、やっぱりパン・トンが好きな件とか、
舞ちゃん私生活充実してるんだろうなーとか、思い出すことはいろいろあるのだけど。

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posted by Riccazow at 00:30 | TrackBack(0) | フィギュアスケート観戦

2009年08月13日

'Cause everything is RENT

8/9 M あの公演を観てしまったら、ちまちま感想を書くなど無粋でしかないのだけど、
数日経ったことで、よりくっきりと浮かび上がってくるシーンや、
今までいかに通り過ぎていたのかと気づかされたシーンのことをせっかくなので。
後半は、聖書に関する個人的な覚え書きです。


One Song Glory
背景に映し出された影こそが、ロジャーの内面なのではないかと錯覚するほどに。
21列目からはロジャーの細かい表情などまるで見えなかったのだけれど、
静かにゆれ動く影のなかに、客席後方から、たくさんのものを見た気がする。
後方から観たことが実はものすごくよかったんじゃないかと思うシーンのひとつ。

Santa Fe
想像する幸福さえあれば、いたるところが幸福の在り処である。 というような。
このシーンから、こんなにも強いメッセージを受け取ったのは初めてだった。
ぱーっと空間に満ちていく光、光、光、生きる、生きる、生きる、美しさ、喜び、
楽しむ、夢、まだ見ぬ場所、想像する力。
つづきを読む> 【追・追記 8/15 19:05 コメントありがとうございます】
タグ:RENT
posted by Riccazow at 03:30 | TrackBack(0) | 舞台観劇感想

2009年08月10日

『RENT (The Broadway Tour) 』 8/9 マチネ

RENT The Broadway Tour
赤坂ACTシアター
1階 U列 上手 (*1)

ロジャー: アダム・パスカル (*2)
マーク: アンソニー・ラップ (*2)
コリンズ: マイケル・マックエルロイ
ベニー: ジャック・C・スミス
ジョアン: ハニーファ・ウッド
エンジェル: ジャスティン・ジョンストン
ミミ: レクシー・ローソン
モーリーン: ニコレット・ハート

トレイシー・マクダウェル ジョン・ワトソン グウェン・スチュワート (*2)
アダム・ハルピン テリー・リヨン アンディ・セニョール 高良結香


         −−−−−−−−−−−−−−−

今日観てきたものを、何とか言葉でつかまえておきたいと思ったのだけど、
「素晴らしかった」 とか 「よかった」 とか 「感動した」とか、
そんな大雑把な言葉にはおさまりきらないってことがわかったから、もう書きようがない。
つづきを読む>
タグ:RENT
posted by Riccazow at 01:22 | TrackBack(0) | 舞台観劇感想

2009年08月08日

SOUR の MV

SOUR - 日々の音色


ああ まいりました、これは素晴らしい。
言葉に翻訳されるよりもっと前にあるもっと原始的な、言葉になる前の言葉が、
体の奥のほうにぐっと届いてまいります。
偶然通りかかったサイトで、今朝は起きがけに泣いた。
デジタルが進化しても、ちゃんと持ち続けていれば、それが失われることはないのですね。
メディアでも紹介されたそうなので、ご存知の方もいらっしゃるのではないかと。
SOUR のミュージックビデオ、NY在住アーティスト 川村真司さんによる作品です。
(黄色いポロシャツの方が、川村さんご本人かと思います)

MASASHI KAWAMURA blog - SOUR 日々の音色 ミュージックビデオ
white-screen.jp - 川村氏に聞く! 世界を驚かせたWebカムMV
SOUR official blog - 日々の音色 PV完成!

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posted by Riccazow at 17:01 | TrackBack(0) | 好きな音楽

2009年08月07日

さらさらと。

8月に入ってこのところ、夕方に見上げる空がまるで絵のように、
一面が淡いマーブル模様の連なりであったり、光と空気をふくむ紗の重なりであったり、
ある日は茜色の夕焼けに緞帳のかたちをしたうす黒い雲が覆いかぶさるようにして
西の空が 北斎の赤富士 を模写していたりするからおかしかった。

満月の前日、夕方でも夜でもないような空に見た銀色の月が美しかった。
淡いシアン色の空と同じ彩度でさらりと、東のほうに浮かんでいた。
光線の反射が変わるだけで、銀色から金色へと、みるみる輝きを変貌させていく月と、
街路樹の緑が漆黒の影絵のごとく静かに彩度を落としていくという対照。
月も、街路樹も、ただそこにいるだけで何ら姿を変えてはいないのだけど。

         −−−−−−−−−−−−−−−

ひとつ前に書いた 「月の裏で会いましょう」 をきっかけに、この間の日曜日から
思い出したように オリジナル・ラヴ を聴いていたりします。
フリッパーズ経由でよく聴くようになった中学の終わりから高校のはじめ、
のちによく聴いていた大学一年の頃とは、曲から放射されるものがどこか違う気がして、
どうにも胃のあたりがぎゅっとなって仕方ない。

太くしなやかな歌いっぷり、限りなくポップなかたちに置き換えられたメロディ
といった表層のフィルターを通り抜け、田島貴男さんという人が持つ陰影、
どうしようもない繊細さのようなものが、当時のご本人の意思とは関係なく、
耳のなかにさらさらと震え出てくる感覚に近いのかも知れない。
ものを表現する人というのは、ここまで内面の本質をさらけ出さなければならないのか… 
と、そしてちょっと泣きそうに。

生まれてこのかた、一体どれだけのものを見過ごしてきたのかしらと。


∴忘れないうちにモリコロのことも書いておきたい気がする。


無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、クレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
 ウェブハクシュ
posted by Riccazow at 02:17 | TrackBack(0) | 好きな音楽

2009年08月05日

月の裏で会いましょう  Let's go to the darkside of the moon

2008年5月、唄入れしてきました のメッセージ以降、
どうしたのかしらと秘かに気になっていたところに、ようやく。
具島直子さんがゲストヴォーカリストとして参加している
キハラ龍太郎さん (元オリジナル・ラヴ) 初のソロアルバムがリリースされました。
TEN SKETCHES OF ME (Amazon)  MySpace - Ryutaro Kihara

発売前、キハラさんのブログを遡ってみたところ、具島さんにオファーした経緯が。
12年前、あの映像, 曲, 声が発する周波数にアンテナの波長が共振したことで
具島さんにたどり着いてしまったという方にわたしは、
それだけでもう無心に、近しく親密なものを抱いてしまうところがあるみたいです。
何か においの近さのようなものが、あるのだなと思う。


 彼女を初めて知ったのは、その昔放送されていた東芝日曜劇場という
 連続テレビドラマの中のスポンサーの長尺CMで使われていた
 「Love song」という曲でだった。

 映像と相まった、何処と無く切なげで優しい感じの歌とメロディーは、
 企業CMというより、短めのプロモーションビデオのようでとても印象深く、
 今でもその映像を覚えているほど。
 最近あまり見ない、いいCMだったのでご記憶の方も多いのではないだろうか。

 素晴らしい才能なのに、ここ暫く音沙汰が無いようだったが
 去年の12月目出度くニューアルバムをリリース。
 相変わらずの歌声を披露している。


 Ryutaro Kihara blog 2008.5.8 ※2009年8月4日にて ブログは終了しています。

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posted by Riccazow at 00:31 | TrackBack(0) | 好きな音楽
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