2009年07月16日

Simon & Garfunkel "Old Friends" Tour 2009 @武道館 7/15

Simon and GarfunkelSimon and Garfunkel Old Friends
日本武道館 19時開演
スタンド1階 西 F列


「あれから40年… あなたは何処で何をしていましたか?」
来日記念盤CD "ライブ1969" のキャッチコピーがこれだった。

それこそ、この世に産声をあげてもいなければ
父と母さえ出会っていなかった40年前、さてわたしは何処で何をしていたのか?
の世界である(笑)

サイモン&ガーファンクル とわたしとの限りなく少ない接点といえば

〔1〕 中学時代、下校の音楽として "明日に架ける橋" がかかっていた。
〔2〕 1993年 テレビドラマ 『人間失格』 の主題歌が "冬の散歩道" だった。
〔3〕 2007年 "The 59th Street Bridge Song" を、具島直子嬢がカヴァーしている。
〔4〕 ほんまにフォークの神様なので聴いたことがないという人は、この機会に!
   アレンジとかアイディアとかほんと素晴らしいので。
   2009年4月、とあるミュージシャンが話題にあげていたことから来日公演を知る。


ほんとうにこれくらいなもので、今回の直接的なきっかけは 〔4〕 だった。

何となくエントリーし、何となく当選してしまったプレリザーブチケットは
ステージをほぼ ど真横上方 から眺めるというスタンド席6列目。
これでアリーナ前方と同価格とはこれまた強気に出たな… 軽くおののきつつも、
〔2〕 の当時、"冬の散歩道" を聴きたくて買ったのか、まるで憶えがないながら
ほとんど聴いたことのないベスト盤が一枚だけ手元にあったことを思い出し、
予習がてら聴いてみる。

静けさから生まれる音、しんと内へ向かう世界観、 心底はっとした。
それにこの、美と醜の境界ギリギリを彷徨うような哲学めいた後奏はなんだろうか。
「地味でつまんない」 言ってた言ってた、15歳そこらのわたしはたしかに言ってた(笑)
iPod に表示された曲名は "Old Friends" 今回のツアータイトルだった。
この機会がなければ、15歳そこらのわたしに、一生素通りされたままだったはずの曲。

         −−−−−−−−−−−−−−−

"Old Friends 〜 Bookends Theme" に始まり、
"A Hazy Shade Of Winter" "I Am A Rock" "America" "Scarborough Fair"
"Mrs Robinson" "El Condor Pasa" ――
     UDO - 7/8 名古屋セットリスト
ぐっと声域の狭まったアート・ガーファンクルさんの声からは CDで知る透明感が消え、
隣りには、飄々とクールに場を楽しむようなポール・サイモンさんがいる。
まさにベスト盤のように進行するライブは "Old Friends" に少し涙ぐむも、
彼らがそこにいるだけで… までの深い思い入れがないわたしは
どうしてだか、ときどき曲と声の輪郭がつかめなくなるような数ミリのところで
うまく入り込むことができない。

けれどライブ中盤になって、
ぐわーっと合致する符号を感じずにはいられなかったガーファンクルさんのソロに、
(ガーファンクルさんご自身の新曲 "Perfect Moment" が素晴らしかった)
個性的なミュージシャンたちを率い、まるで音楽を言語のように操りながら
率先してポール・サイモンであるご自身を楽しみきっていたサイモンさんのソロに、
それぞれが見せてくれた住処が、ほら、いまの僕らはここにいるんだ、とでも言うように、
初めて心に何かが落ちてくる感じがあった。
ああ そうかも知れない、過去は懐かしがるためだけにあるんじゃなかった。 というような。


 旧くからの友人同士
 ブックエンドのように
 公園のベンチにすわってる

 (中略)

 年老いた友人同士
 思い出がかすめる同じ歳月をともに生き
 今はひっそり同じ不安を分かちあう


 ―― "Old Friends" lyric by Paul Simon


ライブが終わってから初めて読んだ "Old Friends" の歌詞にはこう書いてあるけれど、
決して過去の美しい思い出だけをなぞったりなんかしない、
ステージ上にいたのは紛れもなく、いまを飲み込んだ67歳のお二人。

圧倒的に軽々と、まっすぐに投げかけてくるサイモンさんの脈動に観客は圧され、
"Bridge Over Troubled Water" の振り絞るようなロングトーンといい
ガーファンクルさんの歌声には、美も醜も、逃げずにさらけ出す強さと、美しさと、
ライブ翌日の今日、何か一晩遅れで、どくどくと押し寄せてくるものがある。


Old Friends




The Sound of Silence (Live 2003)


 人は自分の造ったネオンの神にかしずき祈る
 ネオンサインは言葉を並べながら
 こんな警告を閃かせる

 「予言者の言葉は・・・
  地下鉄の壁や下宿屋の廊下に書かれている」

 そして静寂の音の中で囁かれている


 ―― "The Sound of Silence" lyric by Paul Simon

ポール・サイモン (ギターを持っているほう) の歌詞を初めてちゃんと読んだ。
極限を歩く感性に、はっとさせられる。



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 ウェブハクシュ
posted by Riccazow at 23:23 | TrackBack(1) | 好きな音楽
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7/15 SIMON & GARFUNKEL 日本武道館
Excerpt: 結論。行って良かった、マジで。 東京ドームの時とは全然違う感動があった。 アーティストのコンディションが良かったのか、会場の違いか。 たぶん両方だろうね。2回目で落ち着い..
Weblog: CHAOS(カオス)
Tracked: 2009-07-17 01:02
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