2010年08月08日

『ロックンロール』 8/7 マチネ

Rock and Roll
世田谷パブリックシアター
1階 J列 上手

マックス: 市村正親
エレナ&エズミ: 秋山菜津子
ヤン: 武田真治
レンカ: 黒谷友香

山内圭哉 / 前田亜季 / 上山竜司 / 西川浩幸
月船さらら / 森尾舞 / 檀臣幸

演出: 栗山民也
作: トム・ストッパード


         −−−−−−−−−−−−−−−

3月にチケットを取ったきり、前日の夜まで発券を忘れていたという。
昨夏の 『ドリアングレイ〜』 以来、一年ぶりの世田谷パブリックシアターへ。
『ロックンロール』 っていうからにはさ、これは歌ったりしちゃうのかも、って思うわよね。
キャスト名だけ見て何となくチケット取っちゃったわたしもわたしなんだけど、
まさか 「プラハの春」 や 「チェコ事件」 を題材にした戯曲だとは知るはずもなく。
さて、言い訳はこれくらいにして(笑)

政治的な台詞がばんばん飛び交うなか、
前知識はないわ、時代背景にもまるで精通していないわ、
作者であるトム・ストッパードがチェコ出身のユダヤ系イギリス人であることも知らずに。
だけど、こういう戯曲って、事前に詰め込んだ知識で理解するというよりは、
民族的な血で、DNAに流れる記憶のようなレベルで理解するところも大きいと思うから、
予習してみたところで、表層をなぞるレベルでしか落ちてこなかったかも知れない。
そんなことをぼんやり考えながらの約3時間。
あー、それにしても、秋山菜津子姐さんの芝居はどうしてこうも響くんだろ。

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2010年06月28日

NODA・MAP 『ザ・キャラクター』 6/26 ソワレ

nodamap2010
東京芸術劇場 中ホール
1階E列 センター

マドロミ: 宮沢りえ
家元: 古田新太
会計/ヘルメス: 藤井隆
ダプネー: 美波
アルゴス: 池内博之
アポローン: チョウソンハ
新人: 田中哲司
オバチャン: 大西智子 (代役)
家元夫人/ヘーラー: 野田秀樹
古神/クロノス: 橋爪功

作・演出: 野田秀樹


         −−−−−−−−−−−−−−−

15ヶ月前に観た 『ニュー・ブレイン』 を思い出しながら、(*1)
ああ… そういうことだったのか、と。
あれは作者が生死の境で遭遇した内的な体験のことが描かれていたのだなと
気づいたのは、ちょうど数日前のこと。

"change = 小銭を恵んで" であり、"change = 変わるのよ"
ホームレスの女がさりげなく口にした言葉 "change!" が、すべてを象徴していた作品。

 「予言者の言葉は……
  地下鉄の壁や下宿屋の廊下に書かれている」
 
   ――Sound of Silence  Simon & Garfunkel

つづきを読む> 【追記 6/28 23:00 コメントありがとうございます】
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2009年12月23日

『聖なる怪物たち』 12/19

sacredmonsters
上野 東京文化会館 15時開演
1階 5列 上手

シルヴィ・ギエム (Sylvie Guillem)
アクラム・カーン (Akram Khan)

ヴァイオリン: アリーズ・スルイター
パーカッション: コールド・リンケ
ヴォーカル: ファヘーム・マザール
ヴォーカル: ジュリエット・ダエプセッテ
チェロ: ラウラ・アンスティ

振付 (ギエムのソロ): 林懐民
振付 (カーンのソロ): ガウリ・シャルマ・トリパティ
芸術監督・振付: アクラム・カーン


         −−−−−−−−−−−−−−−

アクラム・カーンが踊りだすといつもそう。 まず、胃を覆う筋肉にぎゅっと力が入る。
舞台から放射される生の震えにふきとばされないように、必死にしがみつく。
全身の細胞が振動しながら、ときどき震えだか涙だかわからなくなりかけながら。

アクラム・カーンが、どっしりと緻密に、大地に根を生やす樹木であるならば、
シルヴィ・ギエムは、幹を伝い、空気の合間を匂いながら、天に手を伸ばす蔓。
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2009年10月23日

翻案劇 『サロメ』 10/21 マチネ

salome
新大久保 東京グローブ座
1階 G列 センター

姫 (サロメ): 篠井英介
修験者 (ヨカナーン): 森山開次
妃 (ヘロデア): 江波杏子
王 (ヘロデ): 上條恒彦

原作: オスカー・ワイルド
演出: 鈴木勝秀

         −−−−−−−−−−−−−−−

イギリスの戯曲 『サロメ』 が、日本文化に落とし込まれた形で上演される。
『サロメ』 とは切っても切れない関係にある ビアズリーによる一連の挿絵 は、
116年前、実は、日本の浮世絵に多大なる影響を受けて描かれたものだったりする。
個人的に惹かれたポイントでもあり、めぐり合わせの妙がおもしろいなあと思う。

舞台装置のシンプルで大胆な構図が浮世絵を思わせるものならば、
江波杏子氏の妃などまさに、ビアズリーの挿絵から抜け出てきた女のよう。

下手で奏でられる雅楽と、雅楽のような篠井英介氏の声と台詞、
精霊が信じられていた頃の祈祷を思わせる森山開次氏の踊りと声は、
まさに言葉の先祖、踊りの先祖 な世界だと思った。

*以下、やや露骨な単語が出現いたします。 ネタバレともどもご注意をば。

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2009年09月23日

『ネジと紙幣 (based on 女殺油地獄)』 9/21 ソワレ

nejitoshihei
天王洲 銀河劇場
1階 F列 センター

兼坂行人: 森山未來
照内桃子: ともさかりえ
兼坂辰男: 田口浩正
兼坂佐和子: 根岸季衣
赤地: 長谷川朝晴
久留美: 江口のりこ

細見大輔 野間口徹 満島ひかり 小林高鹿 近藤智行 吉川純広

作・演出: 倉持裕


         −−−−−−−−−−−−−−−

舞台が幕をおろし、その数秒後には、役者陣は当たり前のように、再び舞台上に姿を現し、
お客は当たり前のように、両手を叩き合わせ、
ときに笑顔を見せ合いながら、大きな拍手をおくる。
そんなシュールな光景さえも、実はまだ終わっていなかった劇の一部であるかのごとく。
劇場でこれほど奇妙な光景に居合わせたことって過去にあっただろうかと。

周囲のひとびとをまねて、手を叩き合わせてはみるのだけど、
まるで力が入らない、拍手の音を出すことができない、このかんじ。

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2009年09月15日

RENT The Broadway Tour 〔'09 Aug. 覚え書き: 2〕

vivalavieboheme
好きな歌詞はたくさんありすぎるけど、いまいちばん好きなのはここのとこ。
To me, To me, To me
To you, and you and you, you and you! (@La Vie Boheme)


・8/9 M: 1階 U列 上手 (21列目 センター寄り)
・8/19 M: 1階 C列 センター (3列目 センターのセンター)
・8/30 楽: 1階 N列 上手 (14列目 壁寄り)


2006年来日公演を観て、2007年来日公演はスケート観戦のために見送り、
そして2008年の東宝版を観て…
目にしたことのあるいくつかの映像を除けば、
オリジナル演出を観ることができたのは、今回が初めてでした。

完璧じゃない完璧さ とでも言いたくなるような空間の在りかたが素晴らしかった。
一見がらんどうにしか見えない "かも知れない" すべての隙間が緻密に計算されてる。
舞台の端から端へ、対角線上に、斜め垂直線上に、平行線上に、
長方形の外側に、点描の合間を縫うように、
舞台上に存在するすべての隙間が、舞台上のすべてをつなぐ感情の通り道となり、
ときに視点の溝となり、あるときは感情の吹き溜まりと化し、

"One Song Glory" で映し出されるロジャーの大きな影はただそれだけで、
広いロフトの空間に充満する彼の孤独そのものだったし、
"Out Tonight" でハイに踊り狂うミミの背後に映し出される影は、
あの虚勢を張った豪胆さとはかけ離れた、とても小さな、19歳のミミの姿だった。
2幕冒頭 "Seasons Of Love" では、横並びに歌う姿が空間の上方にぼわーっと、
まだエンジェルもいて、かげおくりみたいな、懐かしい記憶のような。
つづきを読む> 【追・追記 9/21 23:20 コメントありがとうございます】
タグ:RENT
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2009年09月14日

RENT The Broadway Tour 〔'09 Aug. 覚え書き: 1〕

LaVieBoheme

夏を過ごした、という記憶がほとんどないくらいに早い夏だった。
きのうは久々に静かな雨ふりの土曜で、
この瞬間にも、この瞬間にも、季節は流れているのだなというかんじがしました。
RENT The Broadway Tour は、現在、韓国公演 (9/8〜9/20) の真っ只中。

韓国が初めてのキャストは、日本の観客の反応と、韓国の観客の反応と、
ワサビ (cool) の日本人と 唐辛子 (hot) の韓国人、とも言い例えられるように、
同じアジア人でこうも気質が違うものかと、びっくりされたのではないかと(笑)
(あ、もちろん決して悪い意味ではなく。誤解なきよう)

意図したわけじゃないけど、今月は観劇チケットを一枚も持っていないのでした。
だからたぶん、9月は舞台を観に行かないと思う。
せっかく買った RENT Filmed LIVE on Broadway も、
当分の間、本編を観る機会は訪れないのかも知れないなと思う。

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タグ:RENT
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2009年09月02日

『RENT (The Broadway Tour) 』 8/30 千秋楽

rent
赤坂ACTシアター 13時開演
1階 N列 上手

ロジャー: アダム・パスカル (OBC)
マーク: アンソニー・ラップ (OBC)
コリンズ: マイケル・マックエルロイ
ベニー: ジャック・C・スミス
ジョアン: ハニーファ・ウッド
エンジェル: ジャスティン・ジョンストン
ミミ: レクシー・ローソン
モーリーン: ニコレット・ハート

トレイシー・マクダウェル ジョン・ワトソン グウェン・スチュワート (OBC)
アダム・ハルピン テリー・リヨン アンディ・セニョール 高良結香


         −−−−−−−−−−−−−−−

ありがとう以上の言葉があったらいいのにと、
ありがとう以上を言い表す言葉がみつからなくて途方に暮れていたのだけど、
きっとその言葉は、みつからなくていいのだ。
今のわたしにありがとう以上を伝える方法があるとすればそれは、
受け取ったメッセージを体現していくことだけだから、その言葉はみつからないでいい。

RENTは Share love, give love, spread love により返済可能。
(Share love, give love, spread love  愛は分かち, 与え, 広めていくもの)
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タグ:RENT
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2009年08月27日

『ドリアン・グレイの肖像』 8/26 ソワレ

the picture of dorian gray
世田谷パブリックシアター
1階 G列 上手

ドリアン・グレイ: 山本耕史
シビル・ヴェイン/ヘッティ・マートン: 須藤温子
バジル・ホールウォード/阿片窟の男: 伊達暁
ジェイムズ・ヴェイン/バジルの執事/ドリアンの執事: 米村亮太朗
アラン・キャンベル/ジョージ・ファーモア: 三上市朗
ヘンリー・ウォットン: 加納幸和

作: オスカー・ワイルド
構成・演出: 鈴木勝秀


         −−−−−−−−−−−−−−−

2006年以来、心のどこかでずっと忘れることができずにいた
『トーチソング・トリロジー』 に感じた世界観がぞわぞわ蘇ってきたのは先月、
『異人たちとの夏』 を観終えた日比谷、路上でのこと。
その日初めて 『トーチソング〜』 の演出家が同じくスズカツさんだったことを知り、
ほう…  そうでしたか、そういうことでしたかと。


 心をかきむしられるものは
 目に見えないものだ
 声、音、匂い……


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2009年08月21日

『RENT (The Broadway Tour) 』 8/19 マチネ

AnsonyRapp AdamPascal
赤坂ACTシアター
1階 C列 センター

ロジャー: アダム・パスカル (OBC)
マーク: アンソニー・ラップ (OBC)
コリンズ: マイケル・マックエルロイ
ベニー: ジャック・C・スミス
ジョアン: ハニーファ・ウッド
エンジェル: ジャスティン・ジョンストン
ミミ: レクシー・ローソン
モーリーン: ニコレット・ハート

トレイシー・マクダウェル ジョン・ワトソン グウェン・スチュワート (OBC)
アダム・ハルピン テリー・リヨン アンディ・セニョール 高良結香


         −−−−−−−−−−−−−−−

ベニーからの電話を受けるマークとロジャーを、くるくる動く二人の表情を、
いつかみた夢のようなもやの中にいるみたいに、
ロジャーがロジャーすぎて、マークがマークすぎるという何ら当たり前の光景に、
見届けている今、今、今、今が奇跡であることさえわからなくなりかけながら。
まるでぜんぜんうまく言えないんだけど。
つづきを読む> 【追記 8/23 10:50 コメントありがとうございます】
タグ:RENT
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2009年08月17日

『ブラッド・ブラザーズ』 8/15 マチネ

blood brothers
日比谷 シアタークリエ
1階 7列 センター

ミッキー: 武田真治
エディ: 岡田浩暉
リンダ: 鈴木亜美
ミセス・ジョンストン: 金志賢
ミセス・ライオンズ: 久世星佳
ミスター・ライオンズ: 金澤博
サミー: 伊藤明賢
ナレーター: 下村尊則

池谷祐子 栗栖裕之 白木原しのぶ 戸室政勝 西原純


         −−−−−−−−−−−−−−−

 すべてが借り物

 かりそめの暮らし
 手にしたものは消えていく
 見えない支払いが残される

生まれたばかりの双子を見つめながら、ジョンストン夫人が歌っていた。
ああ、"「タラントン」のたとえ" (新約聖書) だなと思った。
――すべては神からの借り物であり、清算の時がくる。

二人の女性それぞれが神から借りた命をただ受け入れ、
与えられた円の内側を大切に生きていく幸せを選びさえすれば。
けれど人間の業の深さが、そうはさせない。

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2009年08月13日

'Cause everything is RENT

8/9 M あの公演を観てしまったら、ちまちま感想を書くなど無粋でしかないのだけど、
数日経ったことで、よりくっきりと浮かび上がってくるシーンや、
今までいかに通り過ぎていたのかと気づかされたシーンのことをせっかくなので。
後半は、聖書に関する個人的な覚え書きです。


One Song Glory
背景に映し出された影こそが、ロジャーの内面なのではないかと錯覚するほどに。
21列目からはロジャーの細かい表情などまるで見えなかったのだけれど、
静かにゆれ動く影のなかに、客席後方から、たくさんのものを見た気がする。
後方から観たことが実はものすごくよかったんじゃないかと思うシーンのひとつ。

Santa Fe
想像する幸福さえあれば、いたるところが幸福の在り処である。 というような。
このシーンから、こんなにも強いメッセージを受け取ったのは初めてだった。
ぱーっと空間に満ちていく光、光、光、生きる、生きる、生きる、美しさ、喜び、
楽しむ、夢、まだ見ぬ場所、想像する力。
つづきを読む> 【追・追記 8/15 19:05 コメントありがとうございます】
タグ:RENT
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2009年08月10日

『RENT (The Broadway Tour) 』 8/9 マチネ

RENT The Broadway Tour
赤坂ACTシアター
1階 U列 上手 (*1)

ロジャー: アダム・パスカル (*2)
マーク: アンソニー・ラップ (*2)
コリンズ: マイケル・マックエルロイ
ベニー: ジャック・C・スミス
ジョアン: ハニーファ・ウッド
エンジェル: ジャスティン・ジョンストン
ミミ: レクシー・ローソン
モーリーン: ニコレット・ハート

トレイシー・マクダウェル ジョン・ワトソン グウェン・スチュワート (*2)
アダム・ハルピン テリー・リヨン アンディ・セニョール 高良結香


         −−−−−−−−−−−−−−−

今日観てきたものを、何とか言葉でつかまえておきたいと思ったのだけど、
「素晴らしかった」 とか 「よかった」 とか 「感動した」とか、
そんな大雑把な言葉にはおさまりきらないってことがわかったから、もう書きようがない。
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タグ:RENT
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2009年07月20日

『異人たちとの夏』 7/19 マチネ

ijintatitononatsu
日比谷 シアタークリエ
1階 5列 センター

原田英雄: 椎名桔平
藤野桂 (ケイ): 内田有紀
父: 甲本雅裕
母: 池脇千鶴
間宮: 羽場裕一
今村綾子/すき焼き店の仲居: 白神直子

原作: 山田太一
脚本・演出: 鈴木勝秀


         −−−−−−−−−−−−−−−

未だちゃんと戻ってこれず、ぼんやりと時間だけが経過していく。

蝉の鳴く声、商店街のざわめき、遠くに聞こえる祭囃子
下駄の鳴る音、縁側にゆれる風鈴、鍋から立ち昇る湯気の音
通りの喧騒、夜の静寂、近づいてくる雷と、日常のすべてをかき消す雨の轟音

音の隙間に吸い込まれては、なつかしい空間と現実とを行き交い、
お芝居を観る以上に、全身があの空間に居たような
どこまでも五感を、感覚という感覚を開けられてしまった気がしています。

目に見えるものが絶対ではないし、見えるものがそれそのものとは限らない。
夢も想像も現実も、すべては脳が見ている幻だとしたら、
日常にあふれるノイズの隙間にふっと見える瞬間があっても、不思議じゃない。

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2009年07月13日

『サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ』 7/11 ソワレ

sunday in the park with george
渋谷 パルコ劇場
C列 下手

ジョージ: 石丸幹二
ドット: 戸田恵子
老婦人: 諏訪マリー
ジュール: 山路和弘
イヴォンヌ: 春風ひとみ
フランツ: 畠中洋
ボート屋: 野仲イサオ
看護婦: 花山佳子

鈴木蘭々 冨平安希子 岸祐二 石井一彰 南智子 岡田誠 中西勝之 堂ノ脇恭子

作曲・作詞: スティーヴン・ソンドハイム
演出: 宮本亜門


         −−−−−−−−−−−−−−−

石丸さんが出演するという理由だけで4月にチケットを取ったきり
ときどきチケットの存在さえ忘れそうになりながら、
点描法を確立した新印象派画家、ジョルジュ・スーラを描いた作品だと知ったのは
ちょうど10日くらい前だったと思う。

ピピピピと小さな点でつながっている。(*1)
無意識に興味をしめすものが。 毎日のいろんなことが。 スーラの点描のごとく。

まさにその 「つながり」 という概念そのものが作品の主題であることに気づいたのは
舞台が始まって、しばらく経ってからのことでした。

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2009年05月10日

『シラノ』 5/9 マチネ

間に合いそうもない時間に目が覚めるも、奇跡的な乗り継ぎに成功。日比谷駅着は開演1分前。息もきれぎれ劇場に駆け込む。暗転した客席、座席に滑り込む。キャストが登場したのは数秒後のこと。何たる幸運。

shirano
日比谷 日生劇場 オフィシャルサイト
1階 G列 上手

シラノ・ド・ベルジュラック: 鹿賀丈史
ロクサーヌ: 朝海ひかる
クリスチャン・ド・ヌーヴィレット: 浦井健治
ル・ブレ: 戸井勝海
ラグノオ: 光枝明彦
伯爵ド・ギッシュ: 鈴木綜馬


         −−−−−−−−−−−−−−−

開演直前、少しずつ照明が落とされていく客席と舞台との間に走る無言の対話
しーんと気配を感じながら
始まる空気の挙動に、オケの一音に、キャストの視線に
いちいち泣きそうになるあの感じが好きでたまらないのだけど

ええ、もちろん覚悟はしてました。
今回、奇跡的に座席に滑りこんだものの、雑音やら心音やら頭も体もざわざわで
次の瞬間にはもう始まっていたわけで
案の定、意味が左から右へ流れてくー 状態。

が、それも束の間
鹿賀シラノ登場。 対するは 「お前の鼻はデカイッ」 ……馬鹿のひとつ覚え(笑)
始まった剣の対決に、もう肩のひくひくが止まらない。
意外にも笑いの要素が強い舞台だったことが何ともおかしくて
ぐぐぐいっと、自分でも驚くほど一気に引き込まれていきました。

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2008年08月15日

『サ・ビ・タ 〜雨が運んだ愛〜』 8/13 マチネ

三軒茶屋 シアタートラム B列サイド (最前列)

兄 ドンウク: 駒田一
弟 ドンヒョン: 山崎育三郎
ユ・ミリ: 原田夏希

演出: 中島淳彦


         −−−−−−−−−−−−−−−

韓国における極端な家族愛の描かれ方がちょっと奇妙にすら思えたり、
どうしてあの状態でピアノが弾けるんだろ……
なんて、変なところで現実に引き戻されてしまったり、
いい舞台だし、2月の韓国はフラッシュバックするし、確実に心に触れる何かがあるのに、
いまいち入り込みきれない自分が、少し残念でもあった前回。

8/3 M に続いて、二度目の 『サ・ビ・タ』
迷いながらもチケット追加して行ってまいりました。
しみじみ行ってみてよかったー、と心から。

今回は最前列での観劇。
一列後ろには、既に何度も通っているリピーターさんが並んでいたようで、
さすが拍手したいときに拍手してくれる。そのタイミングが嬉しい。
と、席がよかったせいもあるのか、舞台と客席の一体感が前回よりも格段に楽しかった。

そんな席で観ていると、自然と体もほどけてゆくようで、
前回のように、物語に対するひっかかりで立ち止まることもまるでなく、
舞台から発せられるものが空気を伝って
心にすぅーっと入り込んでくるのがわかるから不思議だった。
駒田さんを中心に、よい関係を築いている三人の空気感がじわじわと心地よかったな。

駒田さんのニュートラルさ、天才的センスもさることながら、
改めて、山崎さんの芸達者ぶりには拍手を差し上げたい。
間近で観ると尚更、歌唱力だけではない、あの表現力豊かな演技に見入ってしまう。
髪型のせいもあるのか、ルックスもまるで韓国男児だしね(笑)

夏希ちゃんは、音がしっかり取れていない歌唱力が確かに残念ではあるんだけど、
山崎さんあてメッセージ(パンフ)のなかにあった、
「いつかあなたみたいに歌を気持ちよく歌えたらいいな」
というひと言が妙に心に残っていたからなのかも知れない、
今回、かなり応援モードで観ている自分がいたことには驚いた。
そんなおおらかな気持ちをくれる 『サ・ビ・タ』 が、妙に居心地よい。
(本家 『サビタ』 のユ・ミリは、きっとバリバリ歌える役なんだろうね)

そういえば、駒田兄さんが洗濯ロープを引っ張るときの "123" が、
前回の "イルイーサム" から "ハナトゥルセ" に変わっておりまして。
Alex 『My Vintage Romance』 に収録されている "Waltz Lesson" で
二ヵ月前に覚えたばかりの、数少ない知っている韓国語のひとつだったので、
あれはこっそりと嬉しかったです。

         −−−−−−−−−−−−−−−

じょうろ係、音符係、どじょう鍋、唐辛子、靴下……
客席へのサプライズは確かそのくらいだったはず、と思いきや、
最前列の数名には、中盤、パーティシーンでのクラッカー係なんてのも。
最前列だったこの日、客席に降りてきた夏希ちゃんから突如手渡され、
パーティシーンの最後、舞台上の山崎さんから目配せ合図があり、

SABITA

引っ張ってみると、中から出てきたのは、万国旗!
これはもしや、兄さんの部屋に干してある洗濯物ですね?(笑)
(しかも今、オリンピック真っ只中ですしね)
この粋な計らいには、直球でやられたかんじだった。

無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、もちろんクレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
 ウェブハクシュ
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2008年08月06日

『サ・ビ・タ 〜雨が運んだ愛〜』 8/3 マチネ

三軒茶屋 シアタートラム (H列 センター 通路側)

兄 ドンウク: 駒田一
弟 ドンヒョン: 山崎育三郎
ユ・ミリ: 原田夏希

演出: 中島淳彦

         −−−−−−−−−−−−−−−

懐かしい匂いがするソウルの地下鉄、高陽の道、氷点下の温もりと人の温度。
五感に押し寄せてくる温度、匂い、粒子……。

スケーターのアクションひとつひとつに手をたたいて喜びながら、
素直に声を上げて楽しもうとする、韓国嬢の気取りのない観戦スタイル。
そんな大歓声に後押しされるかのように続々と更新されたスコア、好演技。
まるでコンサート会場と化したスケートリンクに、
ちょっと静かにして… と感じる瞬間がなかったわけではないけれど、
感情を素直にあらわす嫌味のない姿に爽快感を覚えるとともに、
彼女たちの人懐っこさには、不思議と居心地のよさを感じていた。
今年2月、フィギュアスケート観戦のために訪れた韓国を思い出さずにはいられない。

韓国で10年以上ロングラン上演されているという、ミュージカル 『サ・ビ・タ』
シアタートラムの小空間。 階段状の座席に腰かけ、パンフレットに目を通してみる。

物怖じすることなく俳優の呼びかけに応え、
客いじりに驚喜する観客の熱狂的な反応に衝撃を覚えた

と記されるライターによるコラムの一文。

ライブ会場のような観客の凄い熱気に圧倒された、という山崎さんの言葉。

ソウルの地下鉄、町、その空気感。
韓国へ観劇に行った際に感じたという空気の懐かしさ。
熱狂的な小劇場の客席で、泣いて、笑って、涙して、
言葉はわからなくても、思いっきり心に届いた
、と話す駒田さんの言葉。

開演前の座席、パンフレットに書かれた既視感のある光景をたどりながら、
五感のざわつきを抑えることができなかった2月がフラッシュバックするように、
ポロポロと涙が止まらなくなった。

         −−−−−−−−−−−−−−−

いちいちいちいち絶妙なおもしろ温かさで芝居を投げかけてくれる駒田さんに、
シアタートラムの客席にも、穏やかな笑いが起こる。

きっと韓国だったら、ここで観客みんなが前のめりになって、
体を揺らしながら手を叩くわ、ヒューヒュー掛け声入るわ、大笑いするわ、
この小空間がコール&レスポンスに沸くんだろうなー、
そんな光景がリアルに想像できてしまうもどかしさは否めない。
ここは日本、韓国じゃないので仕方のないところ。

韓国的要素もりだくさんだなぁ… という、ある種ストレートなわかりやすさと、
辻褄の合わなさに苦笑してしまう部分はあったけれど、
物語的に、そこで立ち止まって考えてちゃダメなんだろうね。

駒田さんの絶妙な芝居の上手さ、間の取り方ったらもう天才の域だし、
素直になれず斜に構える山崎さんの屈折した演技にも説得力があったし、
(育三郎くんはレミ以来だけど、思ったより演技がよかったなー)
歌はもうちょっとだったけど、夏希ちゃんの嫌味のない演技には好感が持てる。

兄弟の感情が鍵盤音となって寄り添うピアノの競演。
劇場に共鳴する雨音と、窓に流れる雨の線。
役者としての駒田さんから、ミュージカル初挑戦の夏希ちゃんに向けられる、
とても温かい眼差しを感じた一瞬。

すべてがじんわりと、懐かしく響いてきた。
来週、もう一度行ってきます。

無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、もちろんクレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
 ウェブハクシュ
posted by Riccazow at 01:43 | TrackBack(0) | 舞台観劇感想
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