2009年10月04日

09 ジャパンオープンにて 〔1. クレーメルのピアソラ〕

最近よく聴いている音楽たちは、どれもこの日の気分とはまるで違ったから、
iPod を適当にスクロールしながら、だけどこれといって何を選ぶわけでもなく。
さいたま新都心駅を目指す先頭車両にて。

Gidon Kremer "Hommage A Piazzolla" これを最後に聴いたのはいつだったか、
一年以上、もっと前かも… スクロールする指がここでとまったのはきっと
2007年3月、ちょうど東京ワールドのころ、
東京体育館に通う行き帰りの電車でよく聴いていたからじゃないかと思う。

あれからたった二年半、なのか、二年半も、なのかはわからないけれど、
二年半前は耳にとまることのなかったチェロのベースの静かな存在感に、ひとり驚いた。
二年半という時間を確実に過ごしてきたことを実感させられたし、
すべては脈々と変化しつづけているのだなと思った。
同じところで同じように、何ら変わることなく過ごしているこの瞬間にも、この瞬間にも。

JOが終了してCOIまでの空き時間、会場周辺は毎年のことながらどこも人で溢れ、
屋内はそれだけで息苦しく、すでに少し人づかれしていたから、
どこか屋外の、空を眺められそうな場所を… と、
少し離れたところに、いい場所を見つけてしまった。
それにしても夕方5時を過ぎたころの空って、こうも刻々と彩度を落としてく。
一秒前と何ら変わらない瞬間の積み重なりが、一時間後には劇的な変化を遂げている。
人も空も同じですねと思いながら、クレーメルのピアソラを。


帰り道は三つ手前の駅から、頭上の満月と、夜風にあたるように、
エクローグと夜の澄んだ空気とがあまりによく似合うので、歩きすぎてしまった。
静かな夜道で聴くエクローグは、奏者の気配までも美しい。
ああ、いろんな種類で泣いた日だった。


無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、クレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
 ウェブハクシュ
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2009年08月16日

THE ICE 2009 にて 〔4. 思い出したこと少し〕

記憶の信号が脳からキーボードにアウトプットされる過程で
つづきがするする引き出されたり、思いがけない感情に気づくことって本当に多いもので、
だから記録はなるべく残しておきたいと思っているのだけど、
(誰のためでもなく、おとろえゆく脳の記憶装置=海馬のために… 笑)
連休前に殺到した駆け込み仕事と、RENTオリキャス来日とで、
THE ICE が曖昧なまますっかり放置されていたのだった。

安藤美姫嬢の "Bring in 'da Noise, Bring in 'da Funk" がかっこよすぎた件、
ああこれはメディアの話題づくり (セクシー衣装) にまんまと騙されたなと思った。
彼女の曲に対する解釈のほうが、衣装の露出云々よりも遥かにまさっているものだから、
セクシーだの派手だの表層だけを捉えて報道されていたそれらすべて、
氷の上で 静かに 抑え付けられていたのが見事だった。
DOI の録画をちゃんと観ていなかったので、生で観てようやく気づくという。

他にもいちいちかわいすぎるリッポンくんとか、やっぱりパン・トンが好きな件とか、
舞ちゃん私生活充実してるんだろうなーとか、思い出すことはいろいろあるのだけど。

つづきを読む>
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2009年07月26日

THE ICE 2009 行ってきました 〔1. 新幹線にて〕

#このエントリーはレポではありません。(後半は超個人的な新幹線日記です)
 演技の感想などは、書ければまた後日にでも。

 
諸事情により、行ける行けないの危ういラインにいたのですが
何とか譲渡板行きを免れ、今年はぴゅいっと土曜夜 (7/25) の一公演のみ。
行ってまいりました帰ってまいりました、超日帰りの旅モリコロ。

二年前、基盤もなんにもないところにぽっと始まり、
いかにもテレビ的な演出に、運営の雑然さにおののいたことが懐かしく思えるほど、
日ごと年ごと観客の声を吸収し、アイディアのトッピングがほどこされ、
よくここまで来たなあとそんな思いを胸に、会場をあとにしました。

今更ながらここ数ヶ月の間、中京ブログを眺めながら、(mixi は苦手なので見てません)
企画側と観客がなあなあになってどうする、昨年の焼き直しはいらないしと
気を悪くされたら申し訳ない、秘かに毒づいたこともしばしば。
昨年まで担当されていた方の異動があったそうで、
現:中の人のプレッシャーはいかほどだったかと想像します。

ところが開けてみれば、うわっとなる企画がつぎからつぎから、
出てくるたび出てくるたび、いちいちうひゃうひゃ言いながら楽しませていただきました(笑)
おつかれさまでした、ほんとうにありがとうございました。
スケーターの皆さんも、スタッフの皆さんも、ファンの皆さんも。
(一緒にメープルリーフ振ってジェフの気をひいてくださったお三方も 笑!)

そしてますますのびっとお元気そうで。ジェフリー・バトルさん。
次のときまで、わたしもわたし自身の生活を楽しみ、五感を拡げ瞬間を吸収し、
10月がやってきたらまた、素敵な演技を見せてくださいな。
とね、思いましたよ。

つづきを読む (新幹線にて)> 【追記 7/29 1:10 コメントありがとうございます】
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2008年11月15日

08GPS 中国杯@北京 〔3. 混沌渦巻き〕

☆このエントリーは、北京を歩いた日記です。

西直門駅から続く大通りのカオスとはうってかわり、
北京動物園に一歩足を踏み入れると、
佇立する荘厳な樹木が、静寂の森のような雰囲気を醸している。
見学経路を外れた静かな道を行きながら、訪れる人々の表情を眺め歩くのが楽しかった。
今回の北京で訪れた観光地と言えばそのくらい。

         −−−−−−−−−−−−−−−

宿泊していたホテルの裏通りに、企業か何か、シンプルで近代的な建物が見えた。
隣りには整備された溜池が見える。散策がてら外に出てみることにした。

ホテル裏の駐車場にまわると、正面には部屋から見えた近代的な建物。
視界右、ホテルの隣りに見えるのは、今にも外壁がポロポロと崩れそうな、
濃いだいだい色と黄味がかった白色のツートン、古びた5階建の… アパートだろうか?
各世帯の窓まわりを、みすぼらしく錆びた緑色の柵が覆う。
柵のなかには、木の蔓、鳥籠、花瓶… 雑多なものが様々に放置してある。
ある世帯の柵に、大量の白菜が積まれていた。(*)

だいだい色の古びた外壁と、錆びた緑、寒風に晒される白菜。
通りひとつ越え、どこまでも高い空の淡い青色を挟んだ向かいには、
近代的な建造物がそびえる。
まるで芸術のような、心惹かれてならない不思議なコントラストだった。
つづきを読む>
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2008年11月13日

08GPS 中国杯@北京 〔2. 禮貌, manners〕

☆このエントリーは、競技レポではありません。

現地の空気を感じたい、なるべく日本語の聞こえないところがいい、
大通りから奥まった場所にこじんまり佇む三つ星ホテルを拠点に三日間、
行き帰り片道徒歩20分、北京動物園の正門を横に眺めながら、首都体育館へ。

初日、到着したばかりの部屋でうとうと仮眠を貪る。
気づけばそろそろペアSPが始まるという時間だった。
急いで会場に向かうと、既に演技が始まっている様子。
さすがペア大国中国だわ。第一グループの最初からいい具合に座席が埋まっている。

ジャッジ側中央、VIP席上方 (場所で言えば2階席) にも既にビッシリ。
当然の如く、どなたかが座っていらっしゃった。
……ええ、たぶんそこわたしの席(笑)

中国では、自分の購入したチケットが後方の安い席であっても、
前方の良席が空いていれば構わず座ってしまうのが通例らしい。
そんな話を耳にしたことがあるので、とくに驚きはしなかったのだけど、
ズラリ埋まった座席前にはとても人が通れるようなスペースはなく、さてどうしたものか。
つづきを読む>
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2008年11月10日

08GPS 中国杯@北京 〔1. チウゴク!〕

無事到着した北京首都国際空港、入国ゲートへ向かう通路際、
方々に見受けられる軍服を着用した警備員。
ああ中国に来たんだなー。

空港地下のタクシー乗り場へ向かう前に立ち寄った両替所にて、窓口嬢に声をかける。
「ニーハオ!」 聞こえているはずなのに、なぜか無視される。
二度目にしてようやく上がった顔からは、じろり、まるで睨みつけるような視線。
求めに応じて提示したパスポートが窓口のむこうから投げるように返ってくる。
3人の諭吉氏が大勢の毛沢東氏 (100元札の束) となって、
手裏剣のような勢いで手元にとんできた。

「……☆※△ ???」

空港からホテルまで乗せてくれた人の良さそうなタクシーの運ちゃんを除けば、
タクシー乗り場の男性係員、ホテルの女性フロントスタッフ、
この国の入国ゲートを通過してからというもの、
不思議なほど人の笑顔というものに出会うことがない。

ホテルで仮眠をとる。
自分がなぜここにいるのか、これまた妙なところに来てしまったものだ… 
まだ首都体育館にもたどり着いていないというのに、
既に帰りたい気持ちが高まるばかりだった初日。

翌日、西直門駅近辺を散策がてら立ち寄った個人商店でお菓子とコーラを買ってみた。
どすんとレジに居座るのは、勘定する手際はよいものの、
終始仏頂面を崩そうとしない恰幅のよい中年女性。
恐る恐る商品をレジに出す。
言葉がわからない。
キャッシャーに表示された液晶数字を読み取りながら、必死に会計を済ませる。
すると、お釣りとお菓子とコーラが勢いよく すっとんできた!
あぁぁー、もうちょっとでレジ台から落っこちるとこなの…(困惑)

なるほど… そゆこと。 そーゆーことなのか。

瞬間、昨日からのアレコレすべてがつながっていった。
誰も意地悪でそうしているわけじゃなし、たぶんこれがこの国の普通。

それらが自分のなかに落ち、本能で理解できたその瞬間、
体の奥深くからふつふつ込み上げてくる笑い、湧き上がってきたライブな感情、

いやはや、なんつー国だ中国! おもろすぎるわチウゴク!!

つづきを読む> 【追記 11/13 13:15 コメントありがとうございます】
posted by Riccazow at 23:46 | TrackBack(0) | フィギュアスケート観戦

2008年03月13日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔16. Exhibition〕

◇2/17 エキシビション (Jスポplus 放送を観ての感想)

世選も迫っているというのに、KY なエントリー投稿が続いております。
EXは生で観ていないのですが、せっかくなので放送を観ての演技感想のみをサクサクッと。
地上波は、さわりをほんの少し観ただけだったので、
話に聞いていた、ライサさん&ジェフの "俺フィギ" もようやく(笑)
映像でもすごい歓声ですが、会場はさぞかしすごかったことでしょう。楽しそうでええなー。
世選を前に、スケーターも良いエネルギーを注入できたかも知れませんね。

         −−−−−−−−−−−−−−−

大健闘女子4位の キム・ナヨン選手
瑞々しい音が耳に残る、透明感のあるワルツ。
調べてみたら "Hwang Jin Yi (ファン・ジニ)" 韓国のドラマ音楽でした。
MUSICO: サントラ3曲目 「健やかに」
演技に深みを副える臙脂色のスカート(チマチョゴリ)も素敵。
表情などでアピールできるようになれば、尚よし。かな。

出た! "Sexy Back" ステファン・キャリエール選手
ビートの裏の裏 (表と裏の間の空白) まで体の中に落ちているという芸の細かさ。
今季いろいろな "Sexy Back" を目にするなかでも、
一音一音に見入ってしまう彼のバージョンがダントツに好きです。

安藤美姫選手、イキイキしてるなー。
このプログラム、コケティッシュな美姫ちゃんの笑顔がよく映えますね。
夏、木洞のリンク火災でショーが中止になって以来の訪韓になるのかな?
韓国のお客さんにのせられて、すごくのびのびと演技しているのがわかります。
全日本以降、彼女の明るい表情がたくさん見られて嬉しいです。

キンバリー・ナバーロ&ブレント・ボメントレ
こちらも、大人気の "Sexy Back"
美姫ちゃんに続き、キンバリー嬢も黒のホットパンツがよくお似合い。

エヴァン・ライサチェック選手、マイケル・ジャクソン。
遊びのあるナンバー&衣装のライサさん、貴重なお姿ですね。
しかしながら、これはもう彼のデフォだから仕方ないのか、
いらんところにまで、無駄に力が入りすぎているのが惜しい。(ごめんなさーい!)

おなじみ "Summertime" ジョアニー・ロシェット選手
あの気怠い抜き感を、あそこまで趣深く上品に魅せることができるのは、
現役スケーターでは彼女くらいしかいないのでは。
筋細胞ひとつひとつまでもが繊細に音の波をコントロールしていくイメージ。

ジェフリー・バトル選手 "I Pagliacci"
肩甲骨から伸びた左腕、カーブを描き反る背中、重なる弧と変化の妙、
かざす右腕と振り仰ぐ視線。
苦悩するテノールとイナバウアーに映る紙一重、錯誤の狭間、
心を捕らえてやまないうつくしきものとは、かくもおそろしきもの―― か。
たった数秒に詰め込まれた情景に、心奪われる。

"Adagio" チン・パン&ジャン・トン
秘めた憂い、静かな情熱に、ぐっと惹き込まれます。
今回、現地観戦したフリーでの情感溢れるロミジュリの素晴らしさに、
すっかり二人のファンになって帰ってまいりました。世選が楽しみ。

ブルーの衣装、浅田真央選手 "So Deep Is the Night"
全身にしみこんだ音楽が、波動と同化するようですね。
その動きはとても大人っぽいのだけれど、
表情に見る感情の込め方には、まだまだ幼さも覗えるかんじ。
でも、そこがいいんだろうな。
少女と大人の狭間を漂うような無意識さにこそ、今の真央ちゃんを感じます。

テッサ・ヴァーチュー&スコット・モイア
清流も濁流も、最後まで落ちないスピードで滑るなか、
テッサちゃんもさることながら、
スコットくんの首から背中、腰につづくラインの美しさったら、ちとやばいですね。
あの表情豊かな首のポジションには、会場でも釘付けでした。

高橋大輔選手 "Bachelorette" 久々に観られて嬉しい。
今季は SP, FS ともに、アグレッシブさを前面に出したプログラムのせいか、
内在的表現と滑りの余韻を感じることができるバチェラレットに、不思議と懐かしみが。
オウルリムヌリの一般客席はスタンドのみだったので、
目が合った瞬間に連れ去られるという (本当に連れ去られるわけじゃないですよ)
一番おいしいポジションに観客がいないのが、もったいないですね。
いや待て、アリーナ席なんて設けた日には大変なことに…… なくて正解でしたか。

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2008年03月10日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔15. First impression〕

四大陸@Jスポplus 初回放送も、各競技ひと通り終わり、
3週間弱あたためておいた残像を、初めて第三者視点を通して観ることに。
出場メンバー、続出する好演技、会場に響く大歓声……
改めて本当に面白い大会だったことを知り、何だかすごく満たされた。

感想を書きながらあたためつづけておいた、ジャッジ反対側、自席を基点とした残像と、
ジャッジ側から撮影された映像が一体になることで、
まるで演技映像が、ぐるり360度、鳥瞰パースのように映るのもたまらなく面白い。
果たして映像音声からはどう聞こえるのか… と気になっていた怒涛の大歓声も、
ほどよくマイルドに処理されておりますようで(笑)


女子フリー、中盤以降スタミナ切れでバテてしまった、
ウズベキスタンの、アナスタシア・ギマゼトディノワ選手。
ジャンプミスを連発したあとのフィニッシュに、「づがれだー、もうダメ゛」
とでも言いたげな、おどけ半分の疲れた表情を見せながらも、
ひと呼吸おいたあとに見せる清々しい笑顔とともに
「ありがとー、おかげで何とか滑りきれたー!」
そんなメッセージを伝えるかのごとく、
歓声で盛り上がる客席を、氷の上から拍手で讃える姿が素敵だった。
あの会場で感じた空気、まさに今回の四大陸を象徴する場面かも知れない。

残念ながら、わたしは、あの日の客席にはいないのだけど、(男子FSまでの観戦だったので)
リンクと客席を隔てるフェンス越し
あんなふうに、スケーターに力を与えられる観客になれたらいいと思う。

しかながら、受容の深さを思わせる態度といい、
オリエンタルテクノを滑るセンスといい、
ベテランの底力、27歳にしてPB更新。
アナスタシア姐さん、カッコよすぎますぜ!


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 ウェブハクシュ

         −−−−−−−−−−−−−−−

Thanks a lot!

3/10 22:54
Yokkiさん、おひさしぶりです。
鋭い、よくわかりましたね。
仰せの通り、秘かにフリーの新衣装をイメージしてみたり。色合いだけですけど。

3/11 10:19
Kさま、こちらにもコメントありがとうございます。
楽しそうな方が映っていらっしゃる、と思いきや……
他人を見つけて喜んでいる場合ではなかったようです(汗;)

**web clap を送信して下さった皆さんへ、ありがとうございます。**
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2008年03月08日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔14. High score vol.4〕

◇2/15 観戦三日目 男子FS-4

ステファン・キャリエール選手
う゛ーー、ごめん。思い出そうとしても、完全に記憶が途絶えている。
ポケーッとどこかに行っちゃってたんだな。きっと。
そう言えば今回の四大陸、何気に12月のNHK杯メンバーが揃っていたのですよね。
キャリエール、アボット、シプール、ソーヤー、チェンジャン……
仙台へは行かれなかったけど、韓国で観られるんだ〜、なんて喜んでおりました。


だいだい色ギザギザお衣装がまぶしい チェンジャン・リー選手
二日前のよい勢いそのままに突っ走ってほしいところでしたが、
ジャンプをミスするたびに演技の流れがプツンプツン途切れてしまう。
残念。会心のSPにはつづかなかったか……。
それでもキスクラでは、いつものおとぼけを見せてくれるんですよね。
ペットボトルをプレゼントに見立て、しきりに何かをアピる(笑)
懐深い表情が、会場の空気を癒しておりました。
そう言えば… 世選出場ならず。さみしい。
そう思うと尚更、今季を締めくくる拍手喝采SPを生で観られてよかったー、
という思いが込み上げてまいります。
いびつささえも味としてプログラムに調和させていく様には、まさにベテランである彼の大きさが。


高橋大輔選手 のムラサキ衣装… 生で見るのは日米対抗以来。
演技の邪魔をしかねない主張色を着る意味がまるでわからなかった10月、
新横浜で初めて目にした瞬間の衝撃は、未だに忘れられないわけですが… ごめんなさい
この日の公式練習、4ヵ月ぶりに見た紫の静けさに驚いたことを、よく覚えています。
彼自身が色の強烈な主張を支配するかのような、 あぁ… 色を超えたのだな、と。

序盤、クワド2回の成功。
空気を切る鋭さで次々と決めていく、まるで短距離走者を思わせる後半のジャンプ。
重厚な滑りで氷を駆け抜けていく圧倒的な存在感の大きさと、
スローパートに見た小さな後ろ姿と、胸には強いハート。
圧巻の4分半、場内スタオベ、会場ではただただ呆気にとられるばかりでした。
ジャンプからジャンプへ、目的地はひとつ… 一切の雑念が削がれた疾走感を前に、
これまでいまひとつ見えにくかったプログラムのカラーを、
初めて、はっきりと感じ取ることができたような気がします。

GPファイナルでは、スケ連からのコメントが公になったりと、
どこか到達しきれない印象の拭えなかったプログラムですが、
驚愕のトータルスコア 264.41。すごいっ!
国際大会で歴代最高得点を与えられた、これは大きな力になりますね。
――2週間後、一体どんな瞬間が待っているのでしょう。

         −−−−−−−−−−−−−−−

ジェフはライサさんを上回って堂々の2位。
演技直後の自身に憤るような表情、
また、キスクラでは怒涛の歓声に応えるファンサービスがありながらも、
やっぱりどこか微妙な温度は拭えない… といった空気も見えましたが、
表彰式ではいつもの自然な笑顔が見られて嬉しかったな。

思いがけぬ高得点に、本人も何が何やら… ビックリしていたようですが、
点数を貰えることは、やっぱり嬉しいことですものね。
世界選手権を前に "高得点" "笑顔" よいイメージングが具現化されたことは、
今のジェフにとって、必ず追い風になるものと思います。

★表彰式はみんなが一斉に乗り出していたので、実はあまり見えなかったのです…(笑)
 でもそのかわり、場の空気をたくさん祝福してまいりました。
 いろいろ書き足りないこともあるのですが、時間の都合上、今日はこれにて!


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 ウェブハクシュ
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2008年03月05日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔13. High score vol.3〕

◇2/15 観戦三日目 男子FS-3, Jeffrey Buttle 思い込み日記

最終グループ 6分間練習直前のリンクサイド。
肩のストレッチから両肩を引く動作、ジャンプ体勢の確認、
膝下をゆるめてバランスをとり、筋肉の緊張を解くように首をまわし……
身体をほぐしながらスタンバイするスケーターのなか、軽くアップを繰り返すジェフ。
シプールくんから右手を差し出され、笑顔で握手を交わす姿も。(動画ありがとうございます)
ここからスケーターが氷上に飛び出して以降、表彰式、ウィニングラン終了まで、
会場に渦巻く怒涛の嬌声、悲鳴がやむことはありませんでした。
6分間練習中、視界右斜め下には、困ったように苦笑いするジェフの姿が。
あの状況には、さすがに驚いた(笑)
あのなかで集中力を持続できる人がいるとしたら、ある意味すごいですよね。
鍛錬されたトップスケーターにはそれが可能なのかも知れないけれど。


トップバッターは、エヴァン・ライサチェック選手
序盤4Tでの転倒に、残るジェフ、大輔くん、あー、どうなるのだろう… と。
このあたりでは、既に演技を堪能する余裕など失っていたような気がします。

ヴォーン・シプール選手、そうそう、これが観たかったのー!
重量感のある、たっかーい3Aに、ひとり座席で大興奮。
いやなんかもう、濃ゆい血がたぎりましたわ。(なんと、GOE 1.86 の加点)
今季、またひとり味のあるカナディアンを生で観る機会に恵まれ、
生観戦の充足を感じておりました。

         −−−−−−−−−−−−−−−

ジェフリー・バトル選手 の登場に、会場は絶叫の嵐。
ゴールドのモチーフが際立つ、コントラストの強さが印象的な新衣装。
昨季の世選、今季GPと、なかなか強いイメージを残しきれずにいるアララトだけに、
残像を払拭する意味での、衣装が視覚に与えるインパクトの強さというものも、
追い風にして欲しいところ。
すべてを味方に。どうかよい効果がもたらされますよう。
会場で目にしたときは、あえてアララトの世界にこだわらない、
勝ちに行くための衣装なのだとばかり思っていたのですけれど、
WFSに掲載されているお写真を見ると、スタンドカラーやゴールドのモチーフや、
細かなところに中東をイメージさせるディテールが織り込まれているのですね。


公式練習から調子の良さを覗わせていた3Aのコンビネーションを決め、
そして、わたし的には何と言っても次の3F+3T。
視界左遠く、あの軸がぶれないセカンドジャンプの高さには目を見張りました。
(GOE 1.29 の加点だったのですね。すごい)
更には、リンク向こう遠くに見た3+2.. +2、
いっぱいいっぱいにつけたサードジャンプには、執念さえ感じたほど。
絶対にコンボを跳ぶ… という強い気迫は、
演技を通して、リンク対角線にあるわたしの席まで伝わってくるものでした。

右から左へ、リズムをタメるようにリンク手前を横切っていくジェフ。
リリカルなフレーズの短調と、なぜか口元にのぞく白い歯。
まさか、あんなにも笑顔の似合わないイナバウアーが存在するとは……。
大歓声を楽しんでいたのかな。
あのミスマッチ・イナは、今思い出すだけでもちょっと笑ってしまう。

つづくループでの危うい着氷、今季初めから幾度か目にしたルッツの転倒、
それでもスピン2連続はうまくまとめてフィニッシュ。
(プロトコルを見ると、前半のアクセルもダブルだったのですね)
映像未見ゆえ、思い違いもたくさんあると思いますが、ミスはあったものの、
ジャンプの軸も取り戻したように見えたし、身体のキレだってなかなかのもの。
こうして思い出しながら書き出してみると、
苦戦していたGPからみて、格段に上向きな内容だったことがよくわかりますね。

なのに演技中、フィニッシュ後、自分がナーバスな気持ちに陥ったのは何故だろう…
思い返せば、当日の公式練習でステップアウトを繰り返していたサルコウが
脳裏に焼きついて離れない自分がいたのだと思います。
それこそ、人に見せない普段のジェフリー・バトルが、
クワド成功に向けてどれだけ過酷なトレーニングを積んでいるのかなんて、
誰にも知ることはできないのだし、
公的な いち練習風景 に、なぜに過敏反応しているのでしょうね。>自分
ジェフが跳びたい4回転、試合でうまく跳べる日がくるといいな… と思います。

ミスに対してか、それとも目標としていた何かが達成できなかったためか、
リンクの隅で、納得できず首を横にふるジェフに構うことなく嬌声が沸く会場の反応にも、
あのときのわたしは、すこし戸惑ってしまったのかも知れません。


思いがけず目にした高得点。トータルスコア自己ベスト更新。
きっと客席が私のように思い込みの激しい人(汗;)ばかりだったら、
あの高得点はどうなっていたかわかりません… よね。
韓国の皆さんが後押ししたパワーの賜物だと思います。 Kamsahamnida!
どうせなら一緒に声を上げておけば良かったかも知れない。と、今更なことを言ってみる(笑)


今季最終目標に向かうジェフを、この目で見届けることができた機会に感謝を。
ジェフの調整が今日もうまくいっていること、祈ってます。
(男子FS つづく)

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 ウェブハクシュ

         −−−−−−−−−−−−−−−

Thanks a lot!

3/6 17:12
みなっちさん、こんにちは。大変遅くなりました。(現在 3/8 23:30 です)
恐れ多き、温かいメッセージをありがとうございます。
ジェフとシプールくん、チームカナダのおおらかさにはグッときますよね。
ひとり四大陸を回想しているうちに、気がつけば3月も中旬… 早いなー。
お母様のお手製衣装、きっとジェフの力になるでしょうね。
#6分間練習の苦笑い、確かに目にしました。
 ようやく映像を観ましたが、現地ではあの10倍・100倍と言っても過言ではない歓声だったので(笑)

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2008年03月04日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔12. High score vol.2〕

◇2/15 観戦三日目 男子FS-2, 大会プログラムのこと

今回の四大陸は、ISU主催にも関わらず、結局公式サイトも開設されないまま、
開幕まで一ヵ月をきってもチケットの価格は決定されず、発売は始まらすetc.
日本から眺めていると不思議なことが多く、不安ばかりが先行する遠征でもありました。
が、現地に着いてしまうとなんてことはなく、
日本では味わうことのできない運営の微妙なラフさ加減も、是よきことかな――

観戦初日、会場通路を挙動不審にうろうろキョロキョロ散策しながら、
大会プログラム の販売がないことに気づきました。
案の定… 公式サイトが存在しない時点でこれは想定範囲内。と、すんなり納得。
ところが製氷中だったか、近くの席に数冊のプログラムを抱えた女性を発見。
親切なことに、その韓国人女性から一部いただくことができました。
どうやら競技が始まってからプログラムが会場に到着したようで、
結局ブースも何も設置されないまま、通路で大盤振る舞いされていたのだとか。
日本なら漱石さま二枚のところ、こちらでは無償で大盤振る舞いか…(笑)

中を覗いてみますと、女子のカバーページを飾るのはもちろんキム・ヨナ選手、
男子のカバーページをどうだ、と大きく飾っていたのは、高橋大輔選手、
(次に扱いが大きいのがライサさん、ジェフは切り抜き写真でちょっと小さめ)
カナダ女子では、意外にもジョアニーの紹介がなく、ミラ・リャン選手が載っていたりと、
アジア系選手へのリスペクトが感じられる構成に。

アシュリー・ワグナー選手の写真に、なぜかデカデカとミラちゃんの名前が、
道化師衣装を着たジェフの切り抜き写真の輪郭には、カクカクと妙な手づくり感が漂い、
更にはパン&トン、怜奈さんペアの国籍がカナダだとか。 それもこれもご愛嬌ってことで。

プログラムにまつわる一連のラフな空気は、当初日本で勝手に抱いていた不安や余計な力みを、
すとーんと一気に抜いてくれるものだったような気がします。


         −−−−−−−−−−−−−−−

というわけで映像未見、かなり怪しい記憶を頼りに 第3グループ
中庭健介選手、クワド成功で波に乗ってーーー! と客席から祈るも、
序盤4Tで転倒、その後もSPに引き続きどこか空回りするかのように続くジャンプミス。
怪我のことを知りませんでしたから、調整がうまくいかなかったのかな… と、
どこか勢いに乗り切れない姿を、もどかしく応援しておりました。
ベテラン選手にとっての大切なひと試合、ワンシーズンが終わること…
今回は、SP, FS 通して、その重みを感じさせられたような気がします。
たくさんの拍手をもらいながら会場を魅了したイーグルが心に残っています。

スマートでキレのある滑りを魅せてくれた、小塚崇彦選手
ジャンプのいくつかが抜けてしまったものの、隙のない技術が光っておりました。
例えるならば、小塚くんの簡潔で無駄のない文章の隙間に、情景や色や空気や…
教科書には載っていない何かが読めるようになることで、
更に観客の心に訴え得る演技になるんだろうな、と思います。 世界選手権、がんばって。

今季ショートでは、ただでさえリズムに乗ることに苦戦しているうえ、
13日のSPでは滑走順も起因してか、残念な内容だった ジェレミー・アボット選手
アボットくんの滑りや音楽表現のセンスがいいなー、と楽しみに出かけ、
思いがけず、その滑りの良さに惚れこんで帰ってきた10月を思い起こしておりました。
日米対抗以来に観る生ワルツ、静かな派手さのあるプログラムです。
頑なに挑戦し続けた意思が報われ、今季締めくくりにして初のクリーンなクワド成功。
視界左端でポーンと上がり、着氷した瞬間、
この日を見届けることができて良かった… と、しみじみ静かに感動しました。
TESだけなら2位。PCSはTR以外をオール7点台に乗せるという快挙。
めぐってきたチャンスを生かすことができて良かったー。
アボットくんにとっても、来季に向けて大きな意味のある試合になったでしょうね。
フィニッシュ後の歓声が、これまた一段とすごかった(笑)
アボットくんも、目を見開きながらビックリするように笑っていました。
SPのときには見かけなかった応援バナーもいくつか発見。嬉しい光景でした。


ショーン・ソーヤー選手 の登場で、場内の空気は一気にやわらかく。
キャメルスピンから始まる独創的なプログラム、楽しみにしておりました。
フライングキャメルからのコンビネーションスピンを長く魅せたあとに、
音の余韻を残すフィニッシュが素敵。
あのフィニッシュは、できれば表から観てみたかったな。

しかし最初から最後まで、リンクには様々なものが投げ込まれていたような気がします。
ラッピングなしで花を投げ込んでいるのかと驚くも、よく見ると造花だったり、
(めかしこんだアートフラワーではなく、いわゆる "造花" なんですよ。化粧室とかにありそうな)
投げ込まれたお菓子の袋が破けて、アルミに包まれたキスチョコ(?)が、
氷の上にばら撒かれるという場面も……。
皆さん投げ込むのが楽しくて仕方ないご様子。
(男子FS つづく)

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2008年03月02日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔11. High score vol.1〕

◇2/15 観戦三日目 男子FS-1

まとまりのないエントリー投稿がつづいておりますが、
観戦から2週間が経過し、そろそろいい加減で曖昧なこの記憶が…。
またも小分けになりますが、映像未見のうちに、覚えていることを書いておこうと思います。

オウルリムヌリのリンクは、新横浜とほぼ同規模だったのでしょうか。
ロングでもショートでも、どの席もわりと観やすかったのではないかと思いますが、
なかでも男子フリーは、リンクにほどよく近い席(ロングスタンド2列目)だったので、
臨場感も増し、より演技を堪能することができたような気がします。

目の前の欄干に視界を遮られるスタンド最前列の方はどうするのかしら?
と思っておりましたら、
今回わたしの前列に座った韓国の皆さんは、ミニ座布団持参で地べたにあぐら。
そのおかげもあって、欄干が少し邪魔をするものの、視界はなかなかのもの。
男子SP観戦での疲労感には、さすがに学習させられましたゆえ、
FSでは場の空気を楽しみながらも、基本自分のペースで観戦できたかな、と思います。

         −−−−−−−−−−−−−−−

SP同様(いや、以上か?) 客席は 第1・第2グループ から既に沸きまくり。
なかでも、SPで愛嬌のある演技を魅せてくれた、
南アフリカ ジャスティン・ピーターソン選手 の人気っぷりにはビックリでした。
あんなにすごい嬌声の悲鳴をもらう経験は、彼にとっても初めてだったんじゃないかな。
東京世選では、日本の観客の冷静な視線に見つめられるなか、
あの棒のように細い身体がどこか心細く見えてならなかったのですが、
今回は、キスクラでのビッグスマイルやノリノリのアドリブに、
彼本来のキャラクターを見ることができたようで、楽しかったです。

表と裏を間違えたまま演技をつづけるスケーターが数名(?)いたことも、
下位のスケーターならでは、といったかんじの微笑ましい光景でした。
わたしは最も盛り上がっていたジャッジ反対側(裏)で観戦していたのですが、
ニッコニコとアピールしながらジャッジを無視しつづける姿が、なんかおかしくて…。
フィニッシュ後、間違えて裏からおじぎを始めてしてしまう選手も。

スピンがひょろひょろぐらぐらしていた、メキシコの ハンベルト・コントレラス選手
失礼ながら決して音をつかめているわけでもなく、スピードがあるわけでもなく、
技術的に何かが長けている、と言える出来ばえではなかったのですが、
スローリーながら、エレメンツひとつひとつを間違えないようにこなしていく姿に、
よくわからないけれど、わたしには何か、とても響くものがあったのですね。
身体も細い印象で10代にしか見えなかったのですが、バイオによると24歳でした。
技術では追いつくことができないけれど、
それを上回る精神性な何かを彼が持っていたのでしょうか。
出場選手21人中、SP20位、FS21位、最終結果21位。
最下位… そっか。 彼が最下位だったことは、今初めて知りました。
生観戦ってやっぱりいいな。彼の演技を観られてよかった。よかったー と思います。

オーストラリアの ニコラス・フェルナンデス選手 は、選曲が印象的。
SPの音楽を聴きながら、どことなくアララト風味だなー、なんて思っていたのですが、
FSも、どこか民族的でエキゾチックなラインが耳に残る曲だったのでメモ。
◆SP: Xena Warrior Princess (soundtrack) by Joseph Lo Duca
◆FS: Desert - Xotica (Journey to the Heart) from Cirque du Soleil by Rene Dupere


最終Gを含む全スケーターの演技を観たなかでも、その印象が衰えなかったのは、
ワルソーコンチェルトを滑った、中国の ミン・シュウ選手 (第2G)でしょうか。
音の長さや強弱にシンクロする滑りに、ぐいーっと惹き込まれてしまいました。
音の余白を大きくのびやかに全身でふくらませていく演技、かなり好みです。
どことなく大輔くんのラフマニに通ずる世界を感じてならなかったのですが、
コリオグラファーがモロゾフさんだと知って、すとんと腑に落ちた感が。
彼の国際デビューは昨季の冬季アジア大会でしたが、もう27歳なんですよね。
素敵な感性を持っているスケーターだと思います。長く頑張っていただきたいなあ。
東京世選でも、客席通路でかなり大胆に(?)アップする姿を何度かお見かけしましたが、
今回も、ひとり通路でジョグしたりストレッチしたりする姿があり、勝手に親近感を抱いておりました。

(男子FS つづく)

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2008年03月01日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔10. Kimbap〕

◇このエントリーは私的日記です。

記憶をなくすように眠りに落ちた観戦初日の翌朝、韓国二日目。
背の高いFIX窓から見おろす大通り、通勤車両の流れ、遠くのビル郡、朝の色。
身支度しようにも、さし込む光の反射で、部屋の鏡がまるで用を成しませんでした。
窓の遠くむこうまでつながる淡むらさき色をした空の高さを測りながら、
今の時間が好きでたまらなかった2月14日の朝です。

まともに喋ることのできる言葉といったら日本語くらい、ときにそれさえ怪しいのに、
どうして言葉も通じないこの地下鉄に、ひとりわたしは乗っているんだろう。
ふとそんなふうに感じる瞬間がたくさんあって、
そのたびに、そうか、ジェフ・バトルを応援したい自分がいなければ
今のこの瞬間には出会えていなかったのだなー、と気づいては、
ふーっと心がゆるんだり、笑ってみたくなったり、じわーっと涙が出そうになったり、
いろんな気持ちがありました。

誰ひとり姿のみえない氷点下の大通り、あたりをぐるーっと見わたしてみても、
ひとりぽつねんと、ここにいるのは自分だけでした。
広いリンク、たったひとり音楽を待つスケーターって、どんなだろう。
誰ひとり自分を知らない、言葉の通じない観客に何かを伝えるって、どんなだろう。
高陽の道には、たくさんの感情がおりてきました。

韓国でハマッたものと言えば、韓国海苔巻き "キムパブ(キンパッ)"
滞在中は、毎日のようにいただいておりました。
胡麻油がきいたコクのあるご飯と、
なかに巻かれた、ツナマヨ、たくわん、きゅうり、卵焼き、チーズ etc.
血のめぐりが全身にワーッと広がっていく唐辛子料理が並ぶなか、
キムパブは、どこかなつかしい、居心地のよい韓国の味がするようでした。

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2008年02月28日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔9. Confidence〕

◇2/15 観戦三日目 Jeffrey Buttle@男子FS公式練習

コヤンでの観戦最終日、アイスダンスFDの競技開始一時間少し前に会場入り。
ちょうど男子FS公式練習最終グループのメンバーが、リンクに出る直前でした。
客席は閑散としているものの、前日の女子SP公式練習よりは多かったかな。
日本人の方も多くいらっしゃった様子。

試合本番では、とてもとてもこんな平穏な気持ちをキープすることは困難。
更にはコンサート会場と化した客席の光景を思い起こしてみても (……!)
思いがけず公式練習を見学できたことは、幸運だったな、と思います。

スケーター入退場口真上にいる人の流れを眺めながら、
もうそろそろなのかな… と待つこと少し、颯爽とリンクに姿をみせるスケーター。

リンク中央、ダイナミックに風をきるスピード感と、キレのある滑りが素晴らしい。
バックに滑走しながらアップする、黒の練習着をつけたスケーターに目を惹かれる。
一瞬ジェフと見間違うも、それにしてはやけに滑りがワイルダーだよなー、
と目を凝らした先にいたのは、ヴォーン・シプール選手
なるほど、さすがカナディアンな滑りでした。

         −−−−−−−−−−−−−−−

至近距離でようやく発見。ジェフリー・バトル
どーーーりで見つけられなかったわけだ… の新々衣装お披露目でした。
(王子然としたキラキラ衣装があまりにハマりすぎで、ちょっと笑ってしまった)
まさに 「勝つ色」 を思わせる、黒×赤×金という強いカラーコントラストに、
そうか、今度こそジェフは勝ちに行くんだな…
力強く氷を蹴る後ろ姿を見送りながら、そんな感情が走ったことをよく覚えています。

2007年3月22日の朝、東京世選公式練習で初披露した白地に淡い青色の新衣装と、
無音の空気に同化するかのようだった、ジェフのスケーティングを思い出していました。
11ヵ月後、まるで対称を思わせるアララト新々衣装のお披露目になりましたね。

3Aコンボを決めて拍手をもらうなど、アクセルの調子が良さそうで嬉しかったです。
試合を終えてみて、イナ〜3Loを何度も慎重に確認していた理由もよくわかりました。

前方正面、サルコウを大幅な回転不足でステップアウトする姿が何度か目に入りました。
それは素人目にも、今日の試合に4Sは入らないのだな… と解釈できるものでした。
靴を変えたことで4Tは決まらなくなったけれど、そのかわり、なぜか上向きだという4S。
四大陸か世選では4Sをプロに入れたい、と話していた1月の記事を思い起こしながら、
当然ながら、文字から受け取るイメージでしか認知していなかった自分を知りました。

プログラムに入れるレベルまで精度を上げていかなければならない。
試合で成功させなければならない。 それは一体どれほどのことなのか……。
このスケーターの今を応援したくて、わたしはここにいるのだなぁ、と。
どう書こうも、うまく表現できないのがもどかしいところです。
(いやもう自分で書きながら鬱陶しいヤツだなーと思わずにいられないわけですが。はい…)

切り上げていくスケーターもいるなか、ジェフは時間いっぱい。
最後はリンク中央、高速アップライトスピンを魅せて〆。 今夜のフリーがんばれ。

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2008年02月26日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔8. Below the freezing point〕

Goyang-tree

すべての虚飾をそぎ落とされた粒子が、
表層をすり抜けて感情に語りかけてくるようだった。

この世の森羅万象を浮き出す氷点下という温度のもと、
なぜだかちっとも寒さを感じない。

なんてシンプルなんだろう。

ただ氷点下と対話するだけで、
こんなにもたくさんの感情がもたらされる。



***********
生まれてはじめて氷点下の日常を歩きながら、
あの粒子の鋭さには、どこまでも五感の穴を刺激されました。
手袋も、持っていった帽子も、まるで必要がなく、
出国前日に買い込んだ使い捨てカイロの山には、なんかもう笑ってしまったほど。
肌にフィットするあの空気に、不思議と寒さを感じることがありませんでした。
14日の夜は、氷点下11度まで下がったそうですし、
15日の日中にいたっては、風がとても強かったことを覚えています。

あれは一体何だったのでしょう。


シンプルで合理的と言えば、韓国は環境先進国。
韓国行きを検討し始めた昨年末に初めて知りました。
レストランでは鉄の箸 (そもそも割り箸は日本の文化ですが)
爪楊枝はデンプン製 (家畜飼料の問題が発端)
ホテルアメニティは有料
もちろんレジ袋も有料
地下鉄での新聞まわし読みは当たり前 (これは帰国後に知って、腑に落ちました)

アメニティトレイの潔いほどのシンプルさも気持ちよかった。
置かれていたのは、シャワーキャップと石鹸のみという。


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2008年02月24日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔7. On the MAYUGE vol.3〕

◇2/13 観戦初日 男子SP-3

場内を渦巻く怒涛。危惧していた通りになった最終グループ。
フジテレビの録画をまだ観ていないのですが、
ジェフと大輔くん二人で声援が二分、そんな内容が放送された… のですかね?
(どこかでそんな記事を見かけたような気が)
現地客席にいた感想としては、決して二人だけ、というわけではなく、
基本的に、ある一定量の凄まじい嬌声は、どのスケーターへも満遍なく途切れることなくとんでおり、
とくにジェフと大輔くん、他にもライサさんなど、トップスケーターへの声が一段とすごかった。
そんな状況だったような気がします。

ただ闇雲に相手を誉めることが、ときに、相手の本質に無関心な礼を失した態度にもなるように、
"誉める" って案外難しくて、常にしっかり見ていないとできないものなんですよね。
どことなくそんなことを思ってしまうノリでもございましたかねえ。
例えエレメンツを失敗したとしても、素晴らしいものを持っているスケーターに向けて、
それが磨かれる様を願って送る賛辞は、場の空気をも豊かにするものであると思うのですが、
まるで人気アイドルを拝めるかのようにやむことのない嬌声は… むむむ。

男子上位陣に関しては、曲の間も、終わりの静寂も、演技一秒一秒を大切にしながら、
もっとメリハリのある観戦をしたかったな… というのが本音でしょうか。
あー、思いっきり愚痴っぽくなってしまった。鬱陶しいですね。すんません。
それでも好演技・高得点連発を後押ししたあの嬌声には、今となっては感謝の気持ちも。


         −−−−−−−−−−−−−−−

最終グループ のトップバッターは、エヴァン・ライサチェック選手
クワドコンボ成功、やりましたね。
ライサさんの我武者羅な演技はどこか情緒性に欠けるようで、
これまで心を動かされた経験がなかったのですが、
演技を象るシャープで洗練された輪郭というものに惹き込まれてしまいました。
迷わずスタオベ。いやー、こういう瞬間が素直に嬉しい。
PB更新の 84.06。これまたこれまたすごい点の出かたに驚き。

こちらも素晴らしかったです。チェンジャン・リー選手
ライサさんの洗練されたシャープなラインとは好対照に、
曲に調和した円熟味のあるやわらかさが際立っておりました。
なかなか調子のよい演技を観ることができなかった今季、
クワドコンボ、アクセルを決めての「よっしゃー」なガッツポーズに喝采。
なんと、SSに7点台が出ていたのですね。

そして、ステファン・キャリエール選手
リズムの裏を刻んでいく彼の音感のよい演技も好きなのですが、
前の二人にみた演技全体に流れるラインが素晴らしかったせいか、
今回は、やっぱりベテランにはまだまだ敵わないねー、という印象でした。

高橋大輔選手、耳をつんざく観客の絶叫 (歓声ではない) に終始。
そこに "スケーターと観客の対話" は成立していなかったように思います。
いまいち的確に表現できないのがもどかしいところなのですが、
男子に限っては、こんなふうに対話が成立していない場面に何度も出くわしました。
それでも、曲が聞こえないあの異様な状況下で冷静にエレメントをこなしていく様子に、
彼は本当に強いんだな、と実感させられた次第です。
88.57 ビックリ点数に思わず座席からずり落ちる。
採点に入り込む人の心理、水もの採点、水もの競技ですね……。

まるで台風一過のような氷上に立つことになったのが、ジェレミー・アボット選手
Jeremy!! 熱波の余波を肌で感じながら、どうしても声援を送らずにはいられない心境。
全米での素晴らしいSPを思い起こしながら祈るように観ておりましたが、
クワド転倒、後半のルッツコンボ転倒、やっぱり空気にのまれてしまったかな……。
プログラムの粋なカラーを客席まで伝えることができず、もどかしさの残る演技でした。
でも、このSPは生で観ておきたかったので、それがシーズン中に叶って嬉しかったです。
一応付け加えておくと、演技中は絶えずものすごい歓声でした。
……何でもいいんかい? いやはや韓国嬢の観戦スタイルわからなすぎおもろすぎ。

最終滑走は、ジャーリャン・ウー選手
濃ゆい濃ゆいメンバーが演技を終えていくなか、最後まで待つのは大変だったでしょうね。
ディダクションもなく手堅くまとめてフィニッシュ。

時刻22:40。オンザマユゲーズに精気を吸い取られながらの観戦初日が終了。
いやもうグッタリ。オウルリムヌリに渦巻く怒涛にガッツリ飲み込まれてしまったわたくし。
明日はOD〜ペアFS〜女子SP、明後日はFD〜男子FS。
自分の観戦ペース配分を計算しておかないことには、とてもとても体力持たーん!
思考能力が低下するなか、地下鉄を乗り継いでホテルへ。
この日は余韻に浸る間もなくバタンキュー。

*******
滞在中のソウルは連日氷点下。
血のめぐる体には、あのひんやりした空気がしっくりくるようでした。
ほてった観戦後に限らず「寒い」と感じることはありませんでした。
なぜだか不思議と。


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追記 2/26 1:45 > web clap コメントありがとうございます。
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2008年02月23日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔6. On the MAYUGE vol.2〕

◇2/13 観戦初日 男子SP-2

あれやこれや少々長すぎる前置きでしたが、
ジェフリー・バトルの 今 を見届けたく、だからわたしは韓国へ来ていました。
いよいよ 第3グループ の6分間練習開始。
思いがけぬ新衣装お披露目に、情けなや… 実は見つけるまでに手間取ってしまいました。
7月末のモリコロから数えると、約半年ぶりになるのかな。
氷上を流す足元から伝わってくる、より力強さを増したひと蹴りに、まさにライブを実感。
モリコロ遠征で リニモ に乗って以来、ジェフのスケーティングはまるでリニモだなーと勝手に思っています。
Linimo 特色 : 浮上して走行するためレールとの接触が無く、騒音や振動が小さく、乗り心地が快適)

ってゆーか、どうでもいいですね。すんません。


中庭さん、シプール、ソーヤーと、わたし的豪華メンバーが揃う第3グループ。
トップバッターは、全日本での勇姿が記憶に新しい 中庭健介選手
遠征が決まり、今季締めくくりの中庭さんを応援できることを嬉しく感じていました。
が、どうしたのか、まるで気持ちが空回りするかのように決まらないジャンプの着氷。
フィニッシュ後、行き場のない気持ちをぶつけるように、両手で両腿をパンとたたいた姿が忘れられません。
(後日談によると、試合前、右膝にブレードを刺してしまったのだそうですね。そんな状況にあったとは…)

生で観られることを楽しみにしていたひとり、ヴォーン・シプール選手
あの重量感のある鋭いジャンプのランディング音は、まさにライブならではですね。
3Aの着氷が微妙で、果たして点数はどうかしら… とは杞憂、SP自己ベスト更新。
彼も今季締めくくり、フリーもこの調子で。と激励の気持ちを送りながら……

異様な熱狂に迎えられながらリンクに足を踏み入れた、ジェフリー・バトル選手
ジェフとジェフのスケーティングだけを際立たせるような、
一切の装飾をそいだ旧衣装も好きでたまらなかったのですが、
新衣装の浮き上がるテクスチュアも素敵でした。
FS続行に次いで昨季プロに戻したSPも、新衣装をつけることで、
ジャッジや観客の目に新しいイメージを映す効果があるのですね。
3F+3T, 3A, SP〜練習〜FSと観ながら、頼もしい安定感を見せていたコンボとアクセル。
3Lz, 足首でなんとかこらえたか…。(がんばったー! 涙)
より醇雅に音を汲んでいたマイナーチェンジ前のステップはそれこそ絶品でしたが、
ひとつひとつの動作が深く連動していく改変版ステップにも、
まるで一瞬一瞬につめこまれたスローモーションのような美しさがありました。
83.85 予想以上の高得点、出ましたねえ。
ここにきて07世選のPBを軽々と超えてしまったことに、思わず目を疑う。(ごめん!)
まだあさってのフリーが… と冷静さを保ちながらも、
先の見えない不安に苛まれていた今季GPを思い出しては、
ただゾクゾクと 今 を感じるだけでした。

下降することを知らない客席の温度。ひとり座席で脱力していると、
既に 小塚崇彦選手 の演技が始まっていました。
ときに苦笑しながらも、韓国嬢の観戦スタイルを楽しんでいたわけですが、
ジェフの演技と得点を見届け、ここでドッと疲れが……。(オンザ嬢、ホントにタフな方々です)
そんな状況にも関わらず目で追ってしまうのが、
小塚くんの足元に走るスピード感と鋭角なキレ。
課題は、音楽が響いてこない上体づかいの平面さでしょうか。

シプールくんとともに生で観られることを楽しみにしていた、ショーン・ソーヤー選手
音楽をつかみながら魅せる柔軟技に場内も沸く沸く。
ソーヤーは想像以上に小柄で、やっぱりとてもチャーミングでした。
リンクにふりまくあのしなやかな空気は、点数では推し量れないものですね。

しかしながらこの時点で既に、場内の盛り上がりがすんーごい!
最終グループに突入したら、この会場は一体どうなってしまうのか…… と。
(男子SP つづく)

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2008年02月22日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔5. On the MAYUGE vol.1〕

◇2/13 観戦初日 男子SP-1

ソウルの地下鉄や、高陽の道や、日陰の残り雪や、氷点下と人の温度や、
帰国してからというものずっと、事象と感情の逆転がつづいている… とでも言うのか、
スケート観戦が主目的だったはずなのに、
それに付随するほんのすこしの日常を思い返しては内在的な感情が湧き上がる、
その繰り返しで。
観戦初日から順序だてて書いていくつもりが、なかなか主題にたどり着けずにおりました。

よい遠征だったなー、と思います。

         −−−−−−−−−−−−−−−

2月13日、観戦初日、男子SPは19時30分から。
会場を見渡すと、日本からいらしたらしき方の姿もチラホラ。
基本、ひとり行動・ひとり観戦派のわたしですが、
他の会場で以前お話ししたことのある方にバッタリお会いするなど、
それ以外にも現地では日本の方と親しくさせて頂く機会が多々。ありがとうございました。
そして、やっぱり多かったですねえ。大輔ファン。なんと二日後、立ち会ってしまう皆さま。

韓国女性の間では、どうやら、ぱっつん前髪が主流の様子。
すれ違うひと、すれ違うひと、揃ってぱっつん。妙にかわいらしい光景でした。
実を言いますとわたくしめ、オンザ・フェティッシュなのです。(オンザマユゲ… 死語ですな)
男子SPの前に行われたオープニングセレモニー、
お偉方のスピーチにいちいち盛り上がるオンザ嬢たちの真意がわからず、
でもまぁ、「郷に入れば郷に従え」の精神で。
よくわからんですけどここは楽しんだ者勝ちかも知れん、ね???
何も知らない日本人のわたしは、そんなノリを単純に楽しんでおりました。
――時を追うごとにエスカレートしてゆくオンザ嬢たちの姿など、この時点では知る由もなく。

第1グループ、南アフリカの Justin PIETERSEN
世選でも印象的だった彼は、とても小気味良い演技を。
第2グループでは、中国の27歳 Ming XU が滑りの大きさで抜き出ていました。
ブラジルの Kevin ALVES、Coracao do Brasil! 音感のよさに思わずうなる。
バイオに戦歴がありませんが、彼は初の国際大会でしょうか。ホームリンクはトロント。

それにしても、まわれば歓声、跳べば歓声、ステップアウトしても歓声、
抜けても歓声、転倒しても歓声。
第1グループ第1滑走から、既にあのノリの予兆が……(笑)
でも、あのような大声援を受ける機会が滅多にない下位のスケーターたちは、
あの空気に元気づけられたでしょうし、嬉しかったでしょうね。
こぞって見せてくれたキスクラでのチャーミングな表情がそれを物語っていました。
SB、続々と更新されていくスコア、決して高い得点ではないけれど、
そのスケーターなりの努力が結果に結びつく瞬間は、やっぱり気分がよいものです。
(男子SP つづく)

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2008年02月20日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔4. Melinda Sherilyn WANG etc.〕

◇2/14 観戦二日目 女子SP-2

何となく思いつくままに… ということで、
四大陸でわたしの心を奪った3人の女子の名前を忘れないうちに。
レポになっていないわ、時系列ないわ、単なる覚書きだわで、すみません。

個人的には、何と言っても彼女でした。
メリンダ・シェリリン・ワン選手 (Melinda Sherilyn WANG) 台湾のスケーター。
SP8番滑走。全6グループのうちの、第2グループ。
滑りの良さ、姿勢の美しさ、垢抜けた雰囲気と透明感、
6分間練習から既に目が追ってしまって離れなかったのですが、
期待通り、ふくらみのある素晴らしい演技を披露してくれましたなー、と。
ひとりポーンと飛びぬけてしまった点数が、第4グループが始まってもまだ、
一番上にありましたものね。
彼女、ジャンプを降りながらだったか、何だったか、
わたしたちのいる客席上方に笑みを投げてきたのですよ。
その表情というのが、今回ソウルの街で何度か目にした、
白い歯がこぼれる "MAMMA MIA!" のミュージカルポスターそっくりでしてね。
……で、何を思ったか、明洞で見つけた韓国キャスト版 "MAMMA MIA!" のCDを買ってしまったという。
バイオ には戦歴が全く載っていないのですけど、大きな国際大会は初めてだったのかな。
NY生まれ、アメリカで練習しているスケーター。純白の衣装がよく似合っていました。
来月のJスポで彼女のSP映像を観られるといいな。楽しみです。
mammamia! kr
 メリンダ嬢、まさにこの表情。

メリンダ嬢が首位を明け渡したのが、カナダのシンシア・ファヌフ選手
生で観たのは初めてでしたが、さすがカナダチャンプの経歴を持つだけあるなー、と。
スピンやスパイラル、ちょっとした所作ににじむ品の良さ、
ときどき、どことなくジョアニーが重なるようにも見えました。
音楽の豊穣感溢れる滑りが素敵でした。

そして、ウズベキスタンのアナスタシア・ギマゼトディノワ選手
高さと幅と勢いのあるアクセルが素晴らしかったー。
音の間を独特の力強さで縫っていくステップと、どこか翳りのある個性的な表情。
空気を深い奥行きのある色に変える、さすがベテランな演技。カッコ良かったです。

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 ウェブハクシュ

         −−−−−−−−−−−−−−−

Thanks a lot! 追記 2/23 15:30

2/21 1:52
matuさん、ただいまです。遅くなりました。コメントありがとうございます。
最初から観光するつもりは全くなく、スケート観戦だけを目的としていたのですが、
ほんの少しの韓国の日常が、いろいろなことをもたらしてくれる大切な時間となりました。
「ワンダラー」どういうことだろうと調べてみたら、有名なエジプトの物売り攻撃なのですね。
(いろいろな方のワンダラー体験記がヒットしました 笑)
今、知らないところに行ってみたくてうずうずしています。

2/21 14:32
めいりーさん、はじめまして。いつもありがとうございます。コメントいただけて嬉しいです。
……ですよね。ここで真央ちゃんについて何かを書こうと思ったことって、あまりなかったのですが、
2/14公式練習で観た真央ちゃんからは、たくさんの色や音符が溢れていて、
いい年して "音楽の精" とか言うなよ… と思われてしまいそうなんですけど、でも本当に。
スケーターのよいところに気づいた瞬間って、とても幸せな気分になりますね。

**web clap を送信して下さった皆さんへ、ありがとうございます。**
posted by Riccazow at 01:15 | TrackBack(0) | フィギュアスケート観戦

2008年02月19日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔3. Soul Liberation〕

◇2/14 観戦二日目 女子SP-1

ようやくプロトコルだけザッと眺めてみました。
ジェフのフリーに関しては、思いがけぬ高得点と、会場での周囲の反応と、自分の感情と、
それぞれの間に、何だろう… よくわからないけど、なにか温度差のようなものがあったんだろうな。
もう少し、自分自身の焦点が定まってきたら何か書いてみようかなー、と思います。


         −−−−−−−−−−−−−−−

浅田真央選手、彼女の演技にあそこまで心が震えたのは、たぶん初めてだと思います。
昼下がり、時間から解放された大通り、オウルリムヌリアイスリンクへ向かいました。

――時系列がバラバラですが、これは観戦二日目、2月14日のこと。

アイスダンスODの競技開始一時間近く前だったか、チケットを引き換えて会場に入ると、
閑散とした客席の先にある氷上には、何人かの女子スケーターがいました。
運よく遭遇したのは、どうやら女子SP公式練習最終グループのようで、
よく見ると、真央ちゃん、村主さん、ジョアニーという超豪華メンバーが。

客席には韓国のファンらしき姿がパラパラと見受けられるだけで、
そこには「真央ちゃん、真央ちゃん」と騒ぎ立てる人も誰ひとりいなくて。
観客の異様な熱気に包まれた東京世選公式練習、超満員の客席を思い出しながら、
ひとりしみじみ感慨にふけていると、
真央ちゃんの名前がコールされ、曲が響きわたり、揺れる五線譜、踊る音符、
雑音のないパステルカラーのリンクに、音楽の精がおりてきたのではないかと、
目を見張りました。
あぁ、これが真央ちゃんなんだ。 どうして今まで気づかなかったのだろう… と。

その後始まったアイスダンスOD、結構空席の目立つ客席。
観やすい席が空いていたら座っちゃえ、誰か来たら「ごめんね」でどけばいいよ。
そんなラフな空気が流れるオウルリムヌリの客席は、
わたしにとって妙に居心地のよいものでした。
いつの間にか斜め後ろに座るおっさんの靴下が、わたしの顔の左横にあったりして。
そんな光景、日本のリンクだったら確実に顔をしかめているはずなのに、
なんかもう不思議と、「はい、どーぞ、どーぞ」な気分で。

結局、アイドルのコンサート会場と化したのは男子の競技会だけで、
その日の夜、女子SPの会場内も、大歓声が心地よい、楽しく和やかなものでした。
キム・ヨナ選手の欠場にも関わらず、客席はほぼ満席。
最初から最後まで、どのスケーターにも絶えず温かい声援が送られ、
自国スケーターであるキム・チェファ選手には一段と大きな応援が。
SP自己ベストに迫る、よい演技だったと思います。
ファンの応援に後押しされるかのように、同じく韓国のキム・ナヨン選手は、
SP自己ベストを更新。

そんなよい雰囲気のなかで観たジョアニー・ロシェット選手のSP、
何か渦巻く力のようなものを感じながら、自然と涙が溢れました。
間近で目にした3+3(DG判定でしたが)、素晴らしい2分50秒でした。

ときにせかせか、ピリピリ、どこか型にはまった日本での観戦スタイルとはちょっと違う、
こんな素直なスケート観戦がとても好きだな、
心を解放することで、こんなにも素直な楽しさが見えてくる、
今日ここいることは、もしかしたら、とても幸せなことなのかも知れない。

無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、もちろんクレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
 ウェブハクシュ

         −−−−−−−−−−−−−−−

Thanks a lot!

2/19 19:03
こんにちは。コメントありがとうございます。
まっさらな状態で真央ちゃんを観ることができた機会に感謝です。心がほぐれました。
来季のファイナルも韓国開催ですし、チケット入手してぜひぜひ。

**web clap を送信して下さった皆さんへ、ありがとうございます。**
posted by Riccazow at 01:18 | TrackBack(0) | フィギュアスケート観戦

2008年02月17日

08 四大陸選手権@韓国高陽 〔2. A day without a clock〕

*このエントリーは私的日記です。レポをご期待の皆さま、ごめんなさい。

いつもスケーターの写真をアップしてくださる方々には感謝しきりのくせに、
結局リンクの写真もスケーターの写真も何も撮らずじまい。
四角く切り取られた絵の外に流れ出て行くたくさんの空気を感じながら、
一度は覗いてみたデジタルカメラのファインダーを、再び覗くことはありませんでした。
(会場ではフラッシュを炊かなければ写真撮影のみOK。
 動画撮影は禁止されていました …撮っている方は大勢いらっしゃいましたけど)

フジテレビの映像も、ネット上の動画も、プロトコルも、インタビュー記事も、
現地観戦した方のレポも、映像を観た方の感想も、実はまだ何も目にしていません。

これはこれは… またしても韓国のファンの皆さまが喜びそうだー。
ジェフのフリー新衣装があまりにキラキラ王子然としていたので、
少しニヤっとしてしまった男子フリーの公式練習。
黒と赤と金の強いカラーコントラストは、まさに「勝ちに行く色」を思わせるものでした。

イナバウアーから跳ぶ3Lzを慎重に何度も確認するジェフリー・バトル。
数メートル正面、大幅な回転不足でステップアウトする4Sを幾度も目にしました。
首を傾げるジェフがいました。
ファンとしては、やっぱり少し切ない光景だったかも知れません。

と同時にそのときこそが、ものすごく強い決意のような、
何か大きな気持ちの広がりを自分のなかに感じた瞬間だったのだと思います。

         −−−−−−−−−−−−−−−

ソウル地下鉄内、ドア上部に貼ってある路線図を見るのが、楽しくて仕方がない。
"○" と "―" と "□" が組み合わさった図形にしか見えないハングル文字の駅名を、
持っていたハングル一覧表と照らし合わせながら、恐る恐る読んでいく。
しばらくすると、駅名をアナウンスする女性の声(車内アナウンス)で正解が告げられる。
まさに、"○" と "―" と "□" が、初めて意味を持つ言葉となる瞬間。

得体の知れないズタ袋を引き摺り歩く老人、使い古した大鍋を抱える老婆、
隣席の老紳士にじりじりとにじり寄りながら新聞を盗み読み、
しまいには「ここんとこ、ちょうだい」と迫る太った中年男性。
「んー、じゃあ、やるよ」ってなかんじで誌面を抜き取る老紳士。
脂ぎった笑みを浮かべながら「カムサハムニダ」と、奪い去っていく中年男性。
ガラガラと大型カートを引き、大声で講釈を垂れながら強力洗剤を売り歩く車内行商人。
地下鉄の中には、まるで梁石日(ヤンソギル)の小説を彷彿させるかのような逞しい風景が、そこここにある。

いわゆる "観光地" を訪れる時間は全くなかったけれど、
時計も通信機器も、何も持たずに地下鉄を乗り継いでリンクまで通った時間は、
何にも代えがたい。
お気に入りの音楽を詰め込んだ i-pod など、まるで必要なかった。

最寄り駅、元堂(ウォンダン)から歩く15分の道のり。オウルリムヌリへの行き方は二通り。
その日はあえて、店も人家も何もない、緑と土色の風景が遠く広がる大通りを行ってみた。
普段通りの速さで歩を進めながら、ふと後ろを振り返ってみる。
通りに車が走る以外、歩く人は誰ひとりいない。
試しに少しだけ、歩を緩めてみる。
そーっと後ろを振り返ってみる。
いつも慌しくせかせかと後ろから抜き去る人々が、そこには誰ひとりいなかった。


時計も情報も、何もない今日。
時間のない世界は、こんなにも広い。

無言で意思表示したい方、ひとこと言っておきたい方、もちろんクレームをつけたい方も。こちらで受け付けております。
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2/18 追記> web clap へのコメントありがとうございます。
posted by Riccazow at 18:52 | TrackBack(0) | フィギュアスケート観戦

2008年02月16日

08 四大陸選手権に行ってきました 〔1. kam sa ham ni da!〕

本日の夕方、韓国3泊4日より戻ってまいりました。
2/13: 男子SP
2/14: 女子SP公式練習(最終Gのみ)、アイスダンスOD、ペアFS、女子SP
2/15: 男子FS公式練習(最終Gのみ)、アイスダンスFD、男子FS を観戦。

日本国内での観戦とはひとあじもふたあじも異なる雰囲気。
熱っぽい韓国の方々の気質に驚かされながらも、それはときに楽しく、あたたかく。
男子競技会での、まわれば大歓声、跳べば大歓声、ジャンプ抜けても大歓声、ステップアウトしても大歓声、転倒しても大歓声、な韓国女子のアイドルを見るようなノリには、
さすがに、「これこれ、演技内容ちゃんと観てるんかいな?」 と、もどかしさを味わうことも少なくなかった… わけですが、
それでも観戦中、何度目にしたかわからないSB(シーズンベスト)の2字は、
この歓声あってこそかも知れません。
スケーターに捧げる惜しみない応援が、パフォーマンス、得点を後押ししたのでしょうね。

オウルリムヌリの敷地内で迷っていた私に場所を教えてくれたおじさんに
「アサダマオー、アサダマオー」を連呼されたり。
演技前、「ミキチャン! ガンバッテェエーー」と、
たどたどしい発音で、力いっぱい安藤美姫選手に声援を送る韓国の子どもたち。
それに続く「ミキチャン! アイシテルゥウーー」は誤訳でしょうか。
あまりに微笑ましくておかしくて、笑いが止まりませんでした。
カメラに向かって「カムサハムニダ(ありがとう)」を伝える美姫ちゃんに、沸きに沸く客席。
(ニッコニコにつくった「カムサハムニダ(アニョハセヨだったかも)」は、FS後のジェフもやってました)
OD観戦時、すいていた客席で話しかけてきた韓国人女性は、私が日本人だとわかると、
「ダイスケー!」と笑顔をつくり、最近勉強し始めたという日本語で、
一生懸命会話をしようとしてくれたり。
日本人スケーターに対する好意的な温度も、何だか妙に嬉しかったです。

地下鉄の乗り換えホームに迷い路線図と案内図とにらめっこする私に話しかけ、
ホームへ続く階段まで案内してくれた女の子。
リンク最寄駅前で地図を片手に立ち止まる私に、親切に道を教えてくれた老夫婦 etc.
一人で歩いた韓国、咄嗟の「カムサハムニダ」をうまく伝えられなかったことも数多。
初めて乗る地下鉄、初めて窓口で買った切符、
たどたどしい発音の私に終始仏頂面だった窓口のおじさんが、
「カムサハムニダ」を伝えた途端、表情をくしゃーっと崩して応えてくれたことが、
とても印象に残っています。

kam sa ham ni da! 今では大好きな言葉です。
おかげさまで、無事に観戦を終えて帰国することができました。

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posted by Riccazow at 23:45 | TrackBack(0) | フィギュアスケート観戦
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